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「お金の話ができない夫婦」から卒業する4つの手順をFPが解説します

2026年1月16日
執筆者:土屋 ごう
  • 「お金の話ができない夫婦」から卒業する4つの手順をFPが解説します
夫婦でお金のこと、ちゃんと話し合えていますか。
お金の話をしようとするとパートナーが嫌がる、喧嘩になってしまうために、お金の話を切り出しづらくなっていませんか。
できるだけスムーズかつ穏便に話し合いを進めるには、事前準備が大切です。

本記事では、夫とお金の話ができない女性の実例をもとに、夫婦でお金について話し合っていく手順を4ステップで解説します。

お金の話ができない夫婦−スタッフTさんの例−

  • お金の話ができない夫婦−スタッフTさんの例−
先日、当所のスタッフTさんとの会話でこんな話題になりました。
「当所は夫婦揃ってのご来所がほとんどですよね。でもうちは夫とお金の話をほとんどしないんです」
たしかに、あらためて振り返ってみると、これまでFPとして800世帯以上のお話をうかがってきましたが、夫婦お揃いで相談に来られるケースがほとんどです。
しかし気になって調べてみたところ、実際には将来に備えたお金の話をまったくできていない・あまり話し合えていない夫婦が約4割(※)といったデータもみられました。これは少なくはない数字です。
もう少しくわしくTさんに話を聞いてみました。

※参考
夫婦で未来のお金について話そう。「話し合う夫婦ほど関係が良好」という 調査結果を受けて、“ふたりで考える資産形成”応援キャンペーンを開催! 〜「不動産所有があたりまえの社会を創造する。」というビジョンのもと、 プロパティエージェントが夫婦の資産形成を応援します〜 - ミガロホールディングス株式会社

Tさん夫婦の家計管理−老後資金の準備が課題−

まずは現在の家計管理についてです。簡単にまとめると、以下のとおりでした。

【Tさん夫婦の家計管理】
 ● 家計管理は基本的に夫が担当
 ● 互いの収入は把握していない
  →確定申告の際にTさんの年収をざっくり把握する程度
 ● 支出は担当制で負担
   ・夫:住宅ローンと生活費
   ・妻(Tさん):教育費

Tさんは数字にとても苦手意識があり、反対にご主人はきっちりした性格で、節約など細かな数字の管理が得意なようです。2人の性格の違いから、自然とご主人がおもに家計を管理する流れになったそうです。

毎月の生活は成り立っているとのことなので一見問題なさそうですが、老後資金の準備はどうなっているのか気になります。
Tさんに尋ねてみると「わたしはわたしで少しずつ準備しているけど夫はどうか分かりません。きちんとした性格なので、きっと貯めているだろうと思います」との答えでした。

きっちりした性格で家計管理を担うご主人であれば、たしかに老後資金の準備も進めていてくれそうです。
しかし、ご主人が「自分は住宅ローンと教育費を負担しているのだから、老後資金は妻が貯めてくれるものだろう」と思っている可能性もゼロとは言い切れません。
また、仮にご主人が老後資金を貯めてくれているとしても、Tさんと合わせて十分な額になっているかどうかも、フタを開けてみなければ分かりませんよね。
このあたりはやはり一度、夫婦で話し合ってみたほうがよさそうです。

夫婦でお金の話をしづらい理由

続けて、Tさんはこんな悩みを話してくれました。
「先生がライフプランの重要性を訴えているのに、我が家では実践できていません。老後資金について夫婦で一度話し合わなきゃと思ってはいるけれど、なかなか切り出しづらくて…」

Tさんがご主人とお金の話をしにくい理由はおもに以下の3つでした。
  • チェック
    忙しくてゆっくり話す時間をとりにくい
  • チェック
    お金の話をしたときに、自分のお金の使い方を指摘されたくない
  • チェック
    そもそも何をどう話せばよいか、切り出し方もよく分からない
これらの理由はTさん夫婦に限らず、共働き夫婦の「あるある」ではないでしょうか。
しかし裏返せば、以下の条件を満たせれば話し合えそうな気がしてきます。
  • チェック
    話が手短である
  • チェック
    お互いのお金の使い方に言及しない
  • チェック
    何をどう話すべきかが明確である
そこで私はTさんに4つの手順で話し合いに臨んでみるよう勧めてみました。

ステップ1. 話をする前にたたき台を準備しよう

  • ステップ1. 話をする前にたたき台を準備しよう
まずは「何をどう話していいか分からない」を解消するための、たたき台の準備です。話し合いはこのたたき台をもとに進めればよいので、何もない状態で話し合うよりもスムーズで手短に終えられるでしょう。
ここではたたき台の内容と、つくり方をお伝えします。

たたき台:必要な時期・貯めたい額・根拠

Tさんの場合は老後資金の準備がテーマになりますが、教育費や住宅購入など、夫婦によって話し合いたいテーマはそれぞれでしょう。
しかし、いずれにしても「将来のある時期に向けたお金の準備」について話し合いたいケースがほとんどではないかと思います。

そこで、たたき台として考えておきたい内容は以下3点です。
  • チェック
    1. お金を貯める目的(老後資金、教育費、住宅購入など)
  • チェック
    2. 毎月・毎年いくら貯めたいか
  • チェック
    3. 2の金額となる根拠
この3つを、手書きでもPCやスマホでも構いませんので、 夫婦で共有できる形にまとめていきます。

1〜3をもとにした話し合いによって家計管理や貯金のしくみが一度できてしまえば、今後お金のことでケンカになりにくくなるはずです。
数字のことが苦手な方も、これから揉めごとをなくして楽をするためだと思って、一度取り組んでみてください。

このあと、たたき台のつくり方を2パターン紹介していきます。

理想的な方法:未来の費用から逆算する

理想は、 いつ・何に・いくら必要なのかを洗い出して、今必要な積立額を逆算する方法です。
ライフプランキャッシュフロー表をつくり、将来のお金の見通しを立てたうえで、必要な貯金額(積立額)を導き出します。またこの2つの表は、必要な貯金額の根拠としてそのまま使えます。

ライフプランとは、子どもの進学や自身の退職といった「イベント」と、現在のライフスタイルや老後生活に対する「希望」を反映させた生涯の計画をつくり、将来のお金の見通しを立てたうえで、必要な貯金額(積立額)を導き出します。またこの2つの表です。
  • タイムライン
キャッシュフロー表とは、ライフプランをもとに 現在〜人生を終えるまでの収入・支出の推移を示すものです。検索すれば無料でダウンロードできるExcelテンプレートが配布されていますので、活用するとよいでしょう。
  • ライフプランシミュレーション(キャッシュフロー表)
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ライフプラン表・キャッシュフロー表をつくるメリットは、お金が必要な時期と金額が明確に把握できる点です。10年以上先に必要になる費用ならNISA(積立投資)、10年未満なら預貯金といった形で、効率的にお金を準備していけます。

一方で、作成に手間がかかる点や、大まかにでもパートナーの年収を把握していないと作成が難しい点はデメリットです。数字やお金に苦手意識がある方にとっては、たたき台づくりの段階で挫折してしまうかもしれません。

それでは本来の目的である「夫婦でお金について話し合い、お金を貯めていくこと」まで辿り着けませんので、難しそうだと感じる方は次の方法を試してみてください。

より簡単な方法:今貯められる金額を考える

ライフプラン表とキャッシュフロー表を作成して未来から逆算するのではなく、 今貯められる金額から考える方法もあります。言い換えると、毎月どれだけ節約できるか?を考える方法です。

適切な目標は「できそう50%チャレンジ50%」と感じられる金額です。
「これなら毎月貯められそう(節約できそう)」と思える気持ちが50%、残り50%は「でも達成するにはちょっとがんばらないと」とチャレンジングに感じる程度の金額はいくらでしょうか。

目標の立て方を簡単に説明しておきます。
まず、年間の支出額を1,000円単位で十分ですのでざっくり計算してみましょう。
パートナーの支出額については分かる範囲でOKです。あとですり合わせればよいので、ざっくりと推測しましょう。
参考までに、以下がおもな費目です。

<固定費>
住居費、水道光熱費、通信費、保険料、教育費、その他(サブスク)など

<変動費>
食費・日用品費、医療費、被服費、美容日、交際費、趣味娯楽費、雑費 など

通帳やクレジットカードの明細を拾っていけばだいたい把握できるはずです。
何に使っているのか分からない金額が毎月数万円にのぼる場合は、半年間、最低でも3ヵ月間、アプリでも構いませんので家計簿をつけてみてください。
支出は多い月・少ない月の波があり、1ヵ月では平均値を把握しづらいためです。

支出の状況をみて、夫婦それぞれが節約できそうな金額を毎月の貯金目標額に設定しましょう。
そして、これも何となくの感覚で構いませんので、そのうち積み立てにまわす額も決めておきましょう。預貯金と積み立てが半分ずつでもよいですし、2:1でも3:2でも、いくらかは積み立てにも振り分けるようにしてください。

支出額を計算した紙やスプレッドシートは、なぜその貯金目標にしたのかを示す根拠になります。捨てずに取っておいてくださいね。
推測で記入した部分も、合っているのかズレているのか、その後の話し合いですり合わせていくので、消さずにそのままにしておきましょう。

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この方法は正確性の面では劣りますが、パートナーの収支を把握できていない場合や、夫婦で別財布の場合でもざっくりとした目標を立てられる点がメリットです。
家計簿をつける手間が生じたとしても、キャッシュフロー表を作成するよりは負担が小さいでしょう。

ただし、パートナーの収入を把握できていない場合は、毎月の貯金の負担が夫婦で異なり、不公平が生じる可能性があります。また将来いつ・いくら必要になるのかを明確にしていないため、貯金ペースによっては必要な時期までに準備が間に合わない可能性も否定できません。
とはいえ、何もしないよりは随分な進歩です。夫婦でお金について考えていく第1歩として、完璧を求めずに取り組んでみてください。

ステップ2. たたき台を共有してすり合わせる

  • ステップ2. たたき台を共有してすり合わせる
話し合いのたたき台を準備できたら、パートナーに共有して 互いが貯金していく額をすり合わせていきましょう。
何のためにいくら必要なのか、現在の支出の状況からいくら節約して貯金にまわせそうか、論理的に示せるものがステップ1で用意したたたき台です。自信を持って、プレゼン感覚で落ち着いて話してみましょう。

話し合いの目的は、合意をとることです。
たたき台に推測が含まれる場合はとくに、目標が現実的なものかどうか、難しいようであればいくらだったら毎月貯めていけそうか、すり合わせて合意をとりましょう。

ストレスなく貯金を続けていくためには、互いに自由に使えるお金も大切です。そして、夫婦といってもお金の使い道は人それぞれです。
まったく浪費をしない人はほとんどいませんし、何を浪費と捉えるかも人それぞれです。たとえば推し活やゲームへの課金は興味のない人からみれば浪費にみえるかもしれませんが、本人にとっては心を潤すお金の使い方でしょう。
そうした自分のお金の使い方を指摘されると、よい気分はしないものです。もちろん程度も重要で、家計に影響を及ぼすほどの支出は考えものですので、できるだけ落ち着いて「いくらなら節約できそうか」を引き出すようにしましょう。

ここで感情的になってしまうとケンカに発展し、話が滞ります。さらに、その後もお金について夫婦で話しにくくなってしまいますので、できるだけお互いの価値観を尊重しながら話し合うようにしましょう。

ステップ3. 夫婦共有の口座でお金を貯めていこう

  • ステップ3. 夫婦共有の口座でお金を貯めていこう
互いが貯金していく額について合意をとれたら、 夫婦共有の口座を設けてお金を貯めていきます。具体的には夫婦どちらかの名義で口座をひとつ解説し、それぞれが毎月その口座に決めた額を入金していくイメージです。
多少面倒でも、住宅ローンや生活費などを支払っていく口座とは別に「貯める用」の口座を準備してくださいね。

定額自動振込サービスを使えば、わざわざATMやネット送金での手続きを踏まなくても、毎月指定の日に、あらかじめ指定した額を、指定の口座に送金してくれます。
サービス名は「振込予約」や「定額自動送金」など銀行によって多少異なりますが、大抵の銀行がこうしたサービスを提供しているはずです。

また積立投資はNISAもiDeCoも口座の共有が難しいため、各々で取り組みましょう。
積立額は給料が入る口座から引き落とされるように設定するとスムーズです。

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ステップ4. 年に1回、目標を見直そう

  • ステップ4. 年に1回、目標を見直そう
こうして貯金のしくみをつくったら、その後の話し合いは 年に1回で問題ありません。
貯金用口座の通帳とNISA・iDeCoの積み立て状況をみて、目標の達成状況を夫婦で確認しましょう。
加えて、これから1年間の目標額もここで話し合っておきます。
今年1年の目標にやや無理があった場合は、減額したほうがよいかもしれません。
また子どもの進学など家族のライフステージは年々変わっていくため、貯金の目標額もそれに応じて変更していくべきです。
このときも、必要があればたたき台を用意して話し合いに臨みましょう。

話し合いが年に1度の定期行事となってしまえば、お金について夫婦で話すハードルも最初よりは下がっていくはずです。
年末や3月の年度末は何かと慌ただしい時期ですので、たとえば1月のお正月休み明けや2月など、比較的余裕のあるタイミングに設定するとよいでしょう。

たたき台を準備してプレゼン感覚で話し合おう

  • たたき台を準備してプレゼン感覚で話し合おう
最後に、本記事の要点を簡単に振り返っておきましょう。
  • Check
  • お金の話ができない夫婦は約4割
  • Check
  • 目標の貯金額とその根拠を用意すれば話し合いやすい
  • Check
  • 話し合いでは相手を責めないこと
  • Check
  • 年に1回、進捗の確認&目標の見直しをしよう
「夫と老後資金について話さなきゃ」と悩んでいたスタッフのTさんは、さっそく支出を把握し、節約できそうな額を考えてみると顔を明るくしていました。

当所には夫婦2人揃って相談に来られるケースが多いものの、いずれかおひとりでいらっしゃるケースももちろんございます。
キャッシュフロー表の作成や現実的な貯蓄額(節約額)の見極めなど、家計の不安をお持ちの方は気軽にご相談ください。一緒に悩みを解消しましょう。
なお当所では、初回相談は無料でご対応しております。
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