教育費を徹底解説!いつ・いくらかかるかシミュレーション&教育資金の積立方法によりいくら資金を増やせるのか?すべての疑問にお答えします!

教育費を徹底解説!いつ・いくらかかるかシミュレーション&教育資金の積立方法によりいくら資金を増やせるのか?すべての疑問にお答えします!

2020年8月8日更新
今回の記事では、

・いつまでにいくら教育費がかかるのか、
・教育費の積み立て方法をご紹介、それぞれどれくらい資金を増やすことができるのか、

についてご説明します。


人生の3大資金といえば、教育費・住宅費・老後資金と言われています。子供を育てるためには、それ相応のお金がかかります。

しかし、教育費と一口にいっても、一体どのくらい貯めれば良いか不安ですよね。
幼稚園から大学まで公立なのか私立なのかによっても教育費は大きく異なります。

まずは様々なケースのシミュレーションをお見せしますので参考にしてください。

また金融商品別に、将来的にどれくらい資金が増えるのかご自身で計算できるよう、保険会社公表の資料などもご紹介します。
具体的な数字で説明していますのでぜひ参考にしてくださいね。

小学校から大学までそれぞれ教育費はいくらかかるのか

では、まずは、幼稚園・小学校・中学校・高校・大学のそれぞれ公立、私立別にいくらかかるか見ていきましょう。


<小学校から高校まで>
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<大学>
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<文系・理系・医歯系学部別>
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<大学生の生活費>
一人暮らしの場合…約144万円(仕送りの平均約84万円)

※すべて年額

出典:
幼稚園〜高校まで=文部科学省平成28年度子供の学習費調査
国立大学文部科学省令による標準額
私立大学は文部科学省私立大学等の平成29年度入学者に係る学生納付金等調査結果
大学生活費は第52回学生生活実態調査の概要報告/全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)


以上のようになります。小学校から高校までは、公立の場合、大きく教育費は変わらないことがわかります。

ただし、当たり前ですが小学校は6年間、中学校・高校は3年間です。総額ではあまり変わらなくても、小学校は中学・高校の倍の年数があるので小学校の時は、教育費が比較的貯めやすいといえるでしょう。

また、中学校から私立を受験する、いわゆる中学受験は多くの場合、受験用の塾に通います。この中学受験塾の費用を見てみましょう。
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もし公立小学校から私立中学校を受験する場合、一般的に小学校4年生から受験用の塾に通うことが多く、季節講習の費用を除いても塾代が約167万円かかります。

他にも共働き家庭にとって気になる学童にかかるお金についても見ておきましょう。
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このように、公的に近い性格を持つな放課後児童クラブに通う場合は、そこまで高い費用がかかるわけではありません。

でも民間の特徴のある学童に通う場合は結構な高額となります。
通わなくてはいけないものではないので、参考程度にご確認ください。

教育費の他にも、日常的にかかる子育て費用ついてもまとめておきましたのでご参考になさってください 。
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公立か私立か?進路別の合計額はこのくらいになる

では公立か私立別の教育費の総額について確認しましょう。
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すべて私立の場合、小学校から大学まで2,000万円以上のお金がかかることがわかります。なかなか2,000万円というお金を用意するのは大変ですよね。
でもいっぺんに2000万円も用意する必要はないので安心してください。

また、私立高校の実質無償化という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。

そこで次の章では、私立高校の授業料無償化について説明します。

私立高校授業料実質無償化とは??

2020年度から、年収目安が約590万円未満の世帯を対象に、私立高校等の授業料が実質無償化となります。

2019年度までは、私立高校の授業料も世帯年収によって、1.5倍、2倍、2.5倍の額まで就学支援金によって補助されていました。

この私立高校の就学支援金が、2020年度から39万6,000円まで引き上げられました。授業料が39万6,000円以下の場合、私立高校の授業料は実質無料ということになります。

しかし、39万6,000円では、授業料に届かないケースも多いと思います。しかし、まだまだ補助はあるのです。地方自治体独自に支援が上積みされることがあります。

例えば、東京都の場合、最大45.6万円の支援をしています。親の所得水準に関しても2020年4月からは、年収目安910万円未満の世帯まで対象を広がっています。

お住いの地区によって、支援額は違いますので都道府県のホームページなどで確認するようにしましょう。
また、就学支援金は申請が必要なのでご注意ください。

そして、大事なポイントは就学支援金が入金される前に学校に授業料を納付することが一般的であることです。要するにお金は用意しておかないと支払えなくなってしまいます。だから、手元資金はしっかり準備しておくようにしましょう。
  • 教育費

教育費は全てを貯める必要はない!

ここまでご覧いただいた通り、子供を1人前にするためには、莫大なお金がかかることがわかります。

でもいっぺんに莫大な金額がかかるわけではないから、全てを用意しておく必要はありません。

理想は、高校までの教育費に関しては、毎月の収入を充てていき、それに加え大学のお金のための貯蓄をしていくことことができれば最高です。

そしてよく大学のお金についても、全部を貯める前提で書かれている記事を見かけますが、全額貯める必要はないでしょう。
それまでに貯蓄に回していた部分を大学の学費の支払いに回すこともできます。だからすべてを貯める必要はないのです。

具体的な金額はご両親の年収、年齢、文系・理系の進路によっても異なりますが、一般的には250万円程度貯めることができれば焦る必要はないと思います。

とはいえ、お金を貯める必要はあります。お金を貯めるとなった場合、どのような手段があるのでしょうか。

いろんな方法があるのでここから具体的に紹介していきたいと思います。

教育費の積立は預貯金や保険、積立投資などさまざまな選択肢がある

預貯金や学資保険はもちろんですが、現在は教育資金を貯めるために、様々な金融商品があります。

出したお金(元本)が減らないものや、満期まで保有すれば元本は保証されるけど途中で解約してしまうと元本が割れてしまう商品もありますし、投資信託などに投資をする場合はいついくらになるかの保障はありません。
このようにそれぞれの金融商品には、当然ですが様々な特徴があります。

そこで今回は、教育資金を貯めるのに役に立つ金融商品のメリット・デメリットについて詳しく説明をします。

教育資金をどのように貯めるかの方針によって、選択すべき商品がありますのでしっかり理解するようにしてくださいね。

教育費積立の方法@ 貯金(積立定期)

貯金は、最も簡単に教育資金を貯める方法でしょう。

毎月指定された日に自動的に定期預金になる積立預金を利用すれば、知らず知らずのうちに教育資金を貯めることも可能になります。
インターネットバンキングを利用すれば簡単に自動で積み立てる設定もできます。

しかし、逆もまた然りで、簡単に積立定期預金も解約することができてしまいます。

どうしてもお金が必要ないざと言うときには便利ですが、計画的に教育資金を貯めることができなくなってしまう可能性もあります。

貯金については皆さんあまり金利については期待していないかもしれませんが、その通りで、0.01%程度とあってないような金利です。

確かに現状の金利は悲しいものがありますが、もし今後金利が上がることがあった場合は有利になる可能性もあります。
1年更新の定期預金や普通預金での積み立ての場合、金利が上がったときには、その高い金利が適用されるようになりますので、その場合はメリットがあるといえるでしょう。

教育費積立の方法A 学資保険

学資保険といえば、学費を貯めるための王道の金融商品でしょう。

特に昔の学資保険は、返戻率(払った金額に対する戻ってくる金額の割合)が良く、多くのお父さんお母さんが学資保険の利用をしていました。

学資保険は、保険料に比べて多くのお金が戻ってくるだけでなく、契約の途中で契約者である親に万が一のことがあった場合、それ以降の保険料の支払いは免除される特典もあります。
もちろん保険料の支払いが免除されても、満期の時にお金をしっかり受け取ることができます。

現在も、学資保険を利用している方は多いでしょう。

しかし、これから学資保険に加入しようと思っている方は少し考えた方が良いかもしれません。
なぜなら解約返戻率が現在はものすごく低いからです。

名の知れた保険会社で返戻率が高い学資保険は今はほとんどないといって良いでしょう。

また最近学資保険を契約する際注意すべきことが出てきています。

それは返戻率をよく見せるために、お金の受け取りを後ろに伸ばす手法が流行っていることです。

具体的には、お金の受け取りを、子供が22歳の時にもすることによって返礼率を良くさせる手法になります。

この契約内容で、学資保険の契約をしてしまうと子供が大学に入学する18歳の時にお金を受け取ることはできますが、返戻率は22歳の時に受け取る時に比べて悪くなってしまうのです。

22歳の時に学資保険の満期資金を受け取っても一般的にはあまり意味がないでしょう。
もし学資保険の契約をする際は返戻率だけでなく、受け取り時のこともよく見て考えて契約しましょう。

教育費積立の方法B 終身保険(円建て)

最近は、貯蓄性の終身保険を利用して教育資金を貯める人が増えています。

貯蓄性の終身保険とは、契約してから一定期間経過すると途中で解約しても今まで支払った保険料よりたくさんの解約金をもらえる保険のことです。

もちろん、終身保険の機能も持っているので、被保険者に万が一のことがあったときは、その時点で一括で保険金を受け取ることができます。

円建ての貯蓄性終身保険のメリットは、あらかじめ決められた期間が経過すれば、元本割れを起こすことがないことでしょう。

しかし、安定性の高い商品ではありますが、学資保険と同様近年は円建ての保険全般金利が下がっているので、大きく増やすことを期待するのは難しいといえます。

教育費積立の方法C 終身保険(外貨建て)

円建ての保険ではお金が増えないため、増えてきているのが外貨建ての終身保険での積み立てです。
現在は米ドル建てが多いですが、外貨の場合は円より利率が高いため、円建ての終身保険よりも大きく増やせる可能性があります。

保険の仕組みとしては円建ての貯蓄性終身保険と同じですが、保険料の支払いや保険金の受け取りが外貨建てであることです。
外貨建てでの運用となるので為替の影響を受けることになります。

保険料を払う時は円高で、受け取るときに円安であれば、利率プラスαの利益になります。
しかし、この逆の場合は、今まで支払った保険料よりも減ってお金が戻ってくることもありえます。

また、各保険会社の商品によりますが、保険料は外貨ベースで確定しているものが一般的です。

例えば保険料が毎月100米ドルだとすると、為替が1ドル=100円の時の保険料は毎月10,000円ですが、円高となり90円なら9,000円、円安で110円になれば11,000円になります。
このように毎月の保険料が変動します。円高になった場合はよいですが、円安になる場合は注意が必要です。

外貨建ての貯蓄性終身保険は、円建てよりも利率が高いですが、最近は米ドルの金利も低くなっています。

外貨建て終身保険も死亡保障があるのは良い点ですが、為替リスクを負ってまで金利の低い米ドルの貯蓄性終身保険にするのであれば、投資信託などに投資した方が良いという人も増えているのが現状です。

教育費積立の方法D 変額保険

変額保険とは、投資信託などで運用をする保険です。

一般的な変額保険は、満期時の元本保証はありません。
運用の成果によって、今まで払い込んできた保険料よりも増えることもあれば減ってしまうこともある保険です。

しかし、満期時の元本保証はありませんが、万が一死亡した時にはあらかじめ決まった保険金を受け取ることができます。

変額保険は、まさに投資と保険を1つにした金融商品なのです。投資をしながら万一の時の保険になっていると考えれば悪くないといえるでしょう。

しかし、一方で変額保険のランニングコストは非常に高いことが一般的です。

変額保険も無料で保険がついているわけではありません。保険契約締結に要する費用や死亡保障や契約の維持に要する費用を先に差引き、その後残った金額が投資のお金として積み立てられていくことになります。

この安くない保険コストを引かれた後、残ったお金が投資に回っていることを考えると、契約する際はよく検討したほうが良いでしょう。

一般的には学資保険以外でも死亡保険に入っていることが多いと思います。
今入っている死亡保険に上乗せする必要がなければこの保険コスト分は無駄となります。
この場合、投資は投資で積み立てた方がよいということになるので、変額保険を利用するのであればよく考える必要があります。

教育費積立の方法E ジュニアNISA

ジュニアNISAとは、その名の通り子供版のNISAです。

NISAとは、利益に対して通常かかる20.315%の税金が非課税になる制度のことをいいます。

ジュニアNISAで、投資信託や株式の運用をすれば、利益に対して税金がかからないので効率的に運用することができるでしょう。

しかし、残念なことに2023年にジュニアNISA制度は終了してしまいます。

しかし、非課税期間が終了しても、新たに投資することはできませんが、既に保有している商品は非課税で保有することはできます。

子供が20歳になるまでは、非課税で保有することが可能です。

ジュニアNISAの欠点は、子供が18歳までに引き出すと運用益に課税される払いだし制限があります
しかし制度が終了する2024年以降はこの払い出し制限はなくなりますので、利便性は高くなります。
ただ2023年までしか積み立てることはできないので注意が必要です。

このジュニアNISAの口座を開設し、ジュニアNISAの口座を使っていろんなものに投資をすることはできますが、投資信託を活用することが一般的でしょう。
投資信託を活用する場合は、途中出したお金が減ってしまうことは大いにあるので、長い目で見ることが大切です。

教育費積立の方法F つみたてNISA

つみたてNISAとは、最長20年間、年間40万円まで非課税で投資することができる仕組みです。

運用することができる商品は、インデックスファンドなどの非課税投信に限られますが、非課税期間は20年あるのは大きな魅力です。

年間、利用できる金額は、1人当たり40万円です。お父さんお母さんの2人で年間80万円利用できるということになります。

2人分すべてを教育費にあてなくても、1人分はは教育費、もう1人分は老後のための資金など使い分けるのも良い方法でしょう。

つみたてNISAはこの口座を使ってつみたてNISA対象の投資信託を積み立てていくことになります。
投資信託には元本保証はありません。
元本保証がないので途中減ることは大いにあり得ますが、長い目で見れば預金や保険を上回る成果を目指せる可能性が高いです。

まとめ@

ここまでは、教育費がいくらかかるのかと教育費を貯めるために利用できる金融商品について説明しました。

まずは希望する進路とつみたてられる金額を考えて自分にマッチする商品を選ぶとよいとおもいます。
そのためには、ライフプランシミュレーションを作成し、自分の場合いくらくらい貯められるかを把握しておいた方がよいです。
それが自分にマッチする貯め方を見つけることができる近道です。

そして積み立てる金融商品はどの商品にも一長一短があります。
何も1つの商品だけで教育資金を貯める必要はないのです。

複数の商品と組み合わせて教育費を貯めることも検討すべきでしょう。
例えば、私立中学校を狙っている場合、途中で教育費が不安なら預金とつみたてNISAを組み合わせたりするなど様々な方法があります。
この方法を使えば、途中でお金が必要になった時は預金から資金を当てることが可能です。

このようにどの金融商品にもメリット・デメリットはありますから、うまく組み合わせるなどして考えましょう。


続いてはそれぞれの金融商品別にどれくらい資金を増やせるかについてご紹介していきます。

教育費の積み立て方法はいろいろある〜それぞれどれくらい増やせるか?おしえちゃいます!

子供が小さいうちから、コツコツと積み立てていくことが、教育費を貯める最善の方法といえるでしょう。
しかし、毎月、コツコツ積み立てていくといっても一体どれくらい教育費を貯めることができるか知りたい方も多いと思います。

そこでここからは、金融商品別に、将来的にどれくらい増えるのかご自身で計算できるよう、保険会社公表の資料などをご紹介いたします。

具体的な数字で説明していますのでぜひ参考にしてくださいね。

貯金(積立定期)はいくらくらい増えるか

現在の積み立て定期の金利で多いのが、0.01%です。

仮に、子供が大学に行くまでの18年間金利が変わらないと仮定して計算します。

子供が生まれた直後から毎月15,000円積み立て定期にすると以下の金額になります。
  • 積立定期の場合
※金融庁 資産運用シミュレーションにて計算

• 毎月積み立て額= 15,000円
• 積立元本(出したお金)= 3,240,000円
• 18年後の総額…3,242,904円

いかがでしょうか?
なんと18年間積み立てて3000円も利息がつかないのです。

もちろん、積み立て預金は途中で引き出せるメリットや途中で金利が上がった場合、もう少しお金が増える期待感はあります。

ただし、18年かけて3000円も増えないのであれば、他の金融商品で貯める事を検討するのが良いかと思います。

学資保険はいくらくらい増えるか

学資保険は、教育資金を貯めるのに最もポピュラーな金融商品といえるでしょう。

では、この最もポピュラーな学資保険を使った場合、いくらくらいお金は増えるのでしょうか?

S生命の学資保険を例に見ていきましょう。
  • S生命
※保険会社HPより抜粋

前提条件
• 30歳男性
• 毎月の保険料14,688円
• 保険料支払い期間=18年間

18年後の満期時の受取金額は以下のようになります

• 積立元本(払ったお金)…=3,172,608円
• 18年後に受け取れる満期保険金=320万円
• 返戻率= 100.8%

18年間で約27,000円増えたことになります。返戻率は、積立定期よりも良いですが、正直期待するほどではないと思います。

積立定期の場合、いつでも解約することができますが、学資保険の場合は、契約して早期に解約してしまうと元本を割ってしまう可能性があります。

もちろん、契約期間中に契約者に万が一のことがあればそれ以後の保険料を支払わなくて済むメリットはありますが、この返戻率であればよく検討した方が良いでしょう。

終身保険(円建て)はいくらくらい増えるか

終身保険は、教育資金を貯めるのに最近人気のある金融商品です。

では、この終身保険を使った場合、いくらくらいお金は増えるのでしょうか?

O生命の終身保険を例に見ていきましょう。
  • O生命
※保険会社HPより抜粋

前提条件
• 30歳男性
• 毎月の保険料13,095円
• 保険料支払い期間…15年間
• 保険金額300万円

15年後に解約する場合のシミュレーション結果は以下のようになります。

• 積立元本(払ったお金)…=2,357,100円
• 15年後解約した場合の返戻金=約237万円
• 返戻率= 100.5%

15年後にすぐに解約した場合の返戻率は100.5%です。しかし一般的な終身保険の場合、解約返戻金が100%超えるとその後は毎年1%程度増えていく商品が一般的です。

もし子供が18歳のときに解約すれば、返戻率は約103%から104%になるでしょう。

とは言っても、18年間預けて約4%しか増えないと言うのはどうでしょうか?

万が一のことがあったとき保険金が300万円、下りるのはありがたいですが、返戻率の低さを考えるとよく検討する必要がありそうです。

終身保険(ドル建て)はいくらくらい増えるか

終身保険には、円建てだけでなくドル建ての商品もあります。

では、このドル建て終身保険を使った場合、いくらくらいお金は増えるのでしょうか?

M生命のドル建て終身保険を例に見ていきましょう。
  • M生命
※保険会社HPより抜粋

前提条件
• 30歳男性
• 毎月の保険料268.60ドル=1ドル110円換算で29,546円
• 保険料支払い期間…15年間
• 保険金額…10万ドル=1ドル110円換算で1100万円

20年後に解約する場合のシミュレーション結果は以下のようになります。

• 積立元本(元本払ったお金)=48,348ドル=1ドル110円換算で5,318,280円
• 20年後解約した場合の返戻金=52,688ドル=1ドル110円換算で5,795,680円
• 返戻率… 108.9%


15年後の解約した場合のデータがないので単純比較はできませんが、15年間払って5年据え置いて20年で解約した場合108.9%となっています。
ただ、この商品は利率が変動するもので、最低の積立利率2.5%がずっと適用された場合で計算しているのでもっと増える可能性もあります。

20年で118%と18%しか増えないというのも魅力は薄いのかなと思われます。
ただ、死亡保障も付くので悪いとは言えません。

しかし、為替のリスクを取ってまでこの返戻率というのはどうでしょうか?保険と運用を別にした方が良いという意見もあるでしょう。


※保険でいう積立利率というのは、みなさんが出したお金から保険の費用を差し引いた後残ったお金に対してつく利率です。
出したお金に対してその%増えるわけではないので注意が必要です。

変額保険はいくらくらい増えるか

A生命の変額保険で説明をしていきます。変額保険については、18年後にいくら増えているかは運用次第ということになります。

HPから資料を抜粋して説明します。
  • A生命
保険会社HPより抜粋

前提条件
• 30歳男性
• 毎月の保険料20,000円
• 3%で運用
• 期間… 30年間
• 保険金額=901万円

20年後に解約する場合のシミュレーション結果は以下のようになります。

• 積立元本(元本払ったお金)=480万円
• 20年後解約した場合の返戻金=509万円(3%運用の場合)
• 返戻率= 106.04%

3%で運用しているのにこんなに増えないの?と思った方もいらっしゃるかもしれません。
増えない理由は保険コストを差し引かれているからです。

ちなみに2万円を20年間3%で積み立てると6,566,040円となります。(金融庁資産運用シミュレーションにて計算)

この計算と比べるとだいぶ減っていますが、これが保険のコストということになります。

変額保険しくみを分解すると、保険+運用ということになります。

分解してみて、自分で掛け捨ての保険に入り保険の金額を差し引いた金額を積み立てるとどうなるか計算してみました。
  • 掛け捨てと積立NISA
※保険会社HPと金融庁資産運用シミュレーションを使用し筆者計算

同じ30歳男性で計算はA生命に合わせ積立額20,000円
掛け捨ての900万円30年間の保険料が1717円=約2000円
積立額18,000円同じ3%で計算すると20年後5,909,436円

という結果になりました。

よりお金を増やそうと思った場合は掛け捨ての保険と組み合わせた方に分がありそうです。

つみたてNISAはいくらくらい増えるか

つみたてNISAで、年間3.5%で運用できた場合のシミュレーションを見てみましょう。

この3.5%とは、世界の株の平均であるMSCIオールカントリーワールドインデックスは過去20年の平均が4.5%(2020年4月末)だったので、それより1%下げてのシミュレーションなので消して夢物語ではないでしょう。

前提条件は以下のようになります。
  • つみたてNISA
※金融庁 資産運用シミュレーションにて計算

前提条件
• 毎月積立額15,000円
• 期間=18年間
• 平均利回り= 3.5%と仮定

結果は以下のとおりです。

• 積立元本(出したお金)=3,240,000円
• 18年後の総額=4,504,575円

もちろん、つみたてNISAの場合は投資なので、単純に右肩上がりで行くわけではありません。また、必ずこの金額になるとは限りません。もっと増えることもあれば減ることもあります。

上がったり下がったりを繰り返しながら上がっていく可能性が高いので、途中出したお金よりも減ってしまうという覚悟は必要です。

しかし、長期間投資することによって、お金を相対的に大きく増える可能性がある事は、つみたてNISAの大きな魅力といえるでしょう。

つみたてNISAの場合は月1.5万円程度積み立てれば教育費の大きな足しになりそうですね!

まとめA

以上、教育資金を貯めるために利用する金融商品のシュミレーションについてご説明しました。

結果は以下の通りです。

<預金>
• 毎月積み立て額= 15,000円→18年間積み立て
• 積立元本(出したお金)= 3,240,000円
• 18年後の総額…3,242,904円

<学資保険>
前提条件
• 30歳男性
• 保険料月13,095万円
• 保険料支払い期間=18年間

18年後の満期時の受取金額は以下のようになります
• 積立元本(払ったお金)…=3,172,608円
• 18年後に受け取れる満期保険金=320万円
• 返戻率= 100.8%

<終身保険(円建て)>
• 30歳男性
• 保険料月13,095万円
• 保険料支払い期間…15年間
• 保険金額300万円

15年後に解約する場合のシミュレーション結果
• 積立元本(払ったお金)…=2,357,100円
• 15年後解約した場合の返戻金=約237万円
• 払戻率= 100.5%

<終身保険(ドル建て)>
前提条件
• 30歳男性
• 保険料月268.60ドル=1ドル110円換算で29,546円
• 保険料支払い期間…15年間
• 保険金額…10万ドル=1ドル110円換算で1100万円

20年後に解約する場合のシミュレーション結果。
• 積立元本(元本払ったお金)=48,348ドル=1ドル110円換算で5,318,280円
• 20年後解約した場合の返戻金=52,688ドル=1ドル110円換算で5,795,680円
• 返戻率… 108.9%

<変額保険>
前提条件
• 30歳男性
• 保険料月 20000円
• 3%で運用
• 期間… 30年間
• 保険金額=901万円

20年後に解約する場合のシミュレーション結果は以下のようになります。
• 積立元本(元本払ったお金)=480万円
• 20年後解約した場合の返戻金=509万円(3%運用の場合)
• 返戻率= 106.04%

<つみたてNISA>
前提条件
• 毎月=15,000円投資
• 期間=18年間
• 平均利回り= 3.5%と仮定
結果
• 積立元本(出したお金)=3,240,000円
• 18年後の総額=4,504,575円


これを見ると、つみたてNISAが良さそうに見えますが、絶対にこうなるという保障はありません。上がったり下がったりを繰り返しながら上がっていくことと思われます。

自分に合うものを選ぶ必要がありますし、いくつかの金融商品を組み合わせることも検討すべきです。


例えば手元の資金を確保して何かあった時に対応するために、積み立て定期+つみたてNISAという選択もあります。

他に資金を確保しているのであれば、あえて積み立て定期をする必要もないと思います。

教育資金を考える際は、ご自身の家庭の状況やこれからのライフプラン全体を見ることが非常に大切になるのです。


悩んだときはまず、ライフプランから考えてみるようにしましょう!
  • ライフプラン
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