児童手当(子ども手当)をさくっと理解!支給月や金額、手続きをFPが解説|横浜、東京近郊出張対応&オンライン(WEB)相談可・ライフプラン、資産運用、保険の見直しはFCTGファイナンシャルプランナーズにご相談ください。

児童手当(子ども手当)をさくっと理解!支給月や金額、手続きをFPが解説

2025年7月18日
執筆者:土屋 ごう
  • 児童手当(子ども手当)をさくっと理解!支給月や金額、手続きをFPが解説
児童手当は0歳〜高校卒業までの子どもを持つすべての保護者に支給されます。
大半の方はその名前や存在をご存知でしょう。
2024年10月には制度が改正され、支給の要件や方法が変更になりました。なお、「子ども手当」と呼ぶこともありますが、これは過去の名称であり、現在は「児童手当」に変わっています。

本記事では、児童手当の基本的な内容を説明するとともに、生まれた月別の支給総額や、受給に必要な手続きについて解説します。

児童手当の概要

  • 児童手当の概要
子育て支援の一環として、高校3年生までの子どもを持つ保護者に支給される児童手当。2024年に制度が拡充され、支給対象や支給額が変わっています。
さっそく、児童手当の基本的な内容を整理していきましょう。

支給対象

児童手当は、 0歳から高校生年代(18歳に達する日以後の最初の3月31日まで)の子どもを養育している保護者に支給されます。
離婚または離婚協議中で別居している場合は、子どもと同居している保護者が受給者となります。
また、単身赴任で別居している場合は、生計を維持している度合いが高いほうの保護者が支給対象です。

支給額・支給時期

次に、児童手当の支給額と支給時期をみていきましょう。
支給額は下表のとおりです。
児童の年齢 第1子・第2子 第3子以降
3歳未満 15,000円(月額) 30,000円(月額)
3歳以上 高校生年代まで 10,000円(月額) 30,000円(月額)
第1子、第2子については、年齢に応じて月額10,000円または15,000が支給され、第3子以降は0歳〜高校卒業まで一律30,000円が支給されます。

また、上の表には1ヵ月あたりの支給額を記載しましたが、実際には年6回、偶数月に、前月・前々月分を支給するしくみです。
支給月 対象月
4月 2月〜3月
6月 4月〜5月
8月 6月〜7月
10月 8月〜9月
12月 10月〜11月
2月 12月〜1月
支給日は市区町村によって異なるものの、 10日や15日頃に設定している自治体が多くみられます。参考までに、東京は世田谷区が10日、練馬区12日、板橋区15日で、横浜市は15日、さいたま市は10日となっています。

2024年の改正ポイント

参考までに、2024年の改正ポイントは以下のとおりです。
  • チェック
    支給対象となる保護者の”所得制限を撤廃”
  • チェック
    支給期間の拡大(子どもが中学生まで→”高校生まで”
  • チェック
    ”第3子以降”については支給額を30,000円に増額
  • チェック
    支給回数を年3回から”年6回”に増加
所得制限の撤廃により受給できる保護者が増え、支給期間は長くなり、3人以上の子を持つ多子世帯については支給額が引き上げられるなど、制度は大幅に拡充されたといえます。

【生まれた月別】児童手当の支給総額

  • 【生まれた月別】児童手当の支給総額
児童手当は、子どもの出生後、遅滞なく申請すれば、 申請した月の翌月から「子どもが18歳に到達する年度の3月末まで」支給されるしくみです。
このため、子どもの生まれ月によって総支給額に差が出ます。

第1子・第2子を例に、順を追って確かめてみましょう。
【3歳未満(出生後遅滞なく申請した場合)】
 ● 3歳未満の月数:35ヵ月
 ● 3歳未満の支給額:15,000円×35ヵ月=525,000円
ここまでの支給額は、生まれ月に関わらず全員525,000円となります。

【3歳〜高校卒業まで】
3歳〜高校卒業(18歳に到達する年度の3月末)までの月数は、生まれた月によって異なります。
 ● 4月生まれ
    3歳〜高校卒業までの月数:192ヵ月(16年)
    3歳〜高校卒業までの支給額:10,000円×192ヵ月=192万円
    児童手当の支給総額:244万5,000円(525,000円+192万円)
 ● 3月生まれ
    3歳〜高校卒業までの月数:181ヵ月(15年1ヵ月)
    3歳〜高校卒業までの支給額:10,000円×181ヵ月=181万円
    児童手当の支給総額:233万5,000円(525,000円+181万円)

ご覧のとおり、4月生まれと3月生まれとでは、総支給額に11万円の差が出ます。
生まれ月ごとの総支給額は下表のとおりです。
生まれ月 支給総額
4月 244万5,000円
5月 243万5,000円
6月 242万5,000円
7月 241万5,000円
8月 240万5,000円
9月 239万5,000円
10月 238万5,000円
11月 237万5,000円
12月 236万5,000円
1月 235万5,000円
2月 234万5,000円
3月 233万5,000円
なお、お子さんが3月生まれであっても、児童手当を全額貯金していけば国立大学の4年分の学費(250万円弱)の大部分を賄えます。

児童手当の受給に必要な手続き

  • 児童手当の受給に必要な手続き
児童手当を受け取るために必要な手続きは、児童手当の申請と、現況届の提出の2種類です。
それぞれ手続きのタイミングや必要書類を紹介します。

児童手当の申請

児童手当を受給しようとする すべての保護者に必須の手続きです。
子どもが生まれたら、出生日の翌日から15日以内に申請しましょう。
また、ほかの市区町村へ引っ越したときにも、転入日の翌日から15日以内の手続きが必要です。
いずれの場合も、現住所(引っ越し後の住所)の市区町村に「認定請求書」を提出しましょう。

申請にあたり、おもな必要書類は以下のとおりです。
 ● 認定請求書
 ● 申請者名義の振込口座がわかるもの(通帳など)
 ● 申請者・配偶者の個人番号がわかるもの(個人番号カードまたは個人番号通知カードなど)
 ● 申請者の本人確認書類(個人番号カード、運転免許証、パスポートなど)

なお、自治体によって提出が求められる書類が異なる場合があるほか、窓口や郵送だけでなくマイナポータルなどを利用した電子申請が可能な市区町村もあります。
申請前に市区町村の公式Webサイトなどで必要書類や手続きの方法を確認しておきましょう。

現況届の提出

現況届は、もともとは毎年6月以降の児童手当を受給するために提出するものでしたが、2022年6月以降分については 原則として提出が不要となりました。
現況届の提出が必要な方は以下のとおりです。
 ● 離婚協議中で配偶者と別居されている方
 ● 配偶者からの暴力などにより、住民票の住所と異なる市区町村で受給している方 など

手続きの案内や申請書類は、一般的には自宅に郵送されます。
案内が届いたら、健康保険証の利用登録がされたマイナンバーカードや、健康保険の資格証明書などの添付書類とともに、現況届を提出しましょう。

なお、現況届の提出が求められているにも関わらず提出しなかった場合には、6月分以降の手当が受けられなくなります。忘れずに手続きしましょう。

児童手当は0歳〜高校卒業まで対象に。忘れず手続きを!

  • 児童手当は0歳〜高校卒業まで対象に。忘れず手続きを!
最後に、本記事の要点を簡単にまとめておきます。
  • Check
  • 児童手当は0歳〜高校卒業までの子どもを持つ保護者が支給対象
  • Check
  • 第1子・第2子は月額10,000円または15,000円、第3子以降は30,000円の支給
  • Check
  • 総支給額は233万5,000円〜244万5,000円(第1子、第2子の場合)
児童手当は2024年に大幅に拡充され、より多くの保護者が支給対象となっています。
出産や引っ越しを予定している方は、何かと大変な時期ではありますが、出生後または引っ越し後15日以内に、忘れず手続きしましょう。
必要書類などの詳細は住まいの市区町村のWebサイトや電話で確認しておくと安心です。

児童手当は、総支給額がもっとも少なくなる3月生まれのお子さんでも、全額を貯めていけば国立大学4年分の学費をほぼ賄える程度の金額になります。
将来の助けとなるよう、上手に活用していきましょう。

なお、当所には児童手当の使い方・貯め方も含め、教育資金の準備や家計管理に関するご相談が多く寄せられています。
お子さんの教育費について不安がある方は、下のバナーまたはこちらのお問い合わせフォームから、お気軽にお問い合わせください。

また公式LINEでは、ためになるマネー情報を毎週お届けしています。
友だち追加は下のバナーまたはこちらから!

【関連記事】
  • ライフプラン
  • 2025LINEバナー

PageTop