税金が高い!高年収サラリーマンが“合法的に”手取りを増やす方法

2025年11月28日
執筆者:土屋 ごう
税金が高い!高年収サラリーマンが“合法的に”手取りを増やす方法
年収1000万円あるのに、手取りは700万円台…
そんな“高収入サラリーマンの悩み”は日本では珍しくありません。所得税・住民税・社会保険料だけで、収入の約3割が差し引かれてしまうからです。

しかし、会社員でも活用できる合法的な節税術を知っていれば、手取りを効率的に増やすことは可能です。

本記事では、年収1000万円前後の共働き世帯向けに、実践しやすいサラリーマンの節税方法を、ファイナンシャルプランナーの視点でわかりやすく解説します。
『税金は仕方ない』と思っていたあなたに、今こそ手取りを守るチャンスです。


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年収1000万円のサラリーマンが知るべき!税金が高すぎる理由とは

年収1000万円のサラリーマンが知るべき!税金が高すぎる理由とは
サラリーマンの税金が高いのは、“仕組み”そのものがそう設計されているからです。
たとえ年収が1000万円を超えても、手元に残るのはおよそ7割。つまり、3割近くは税金と社会保険料で差し引かれているのが現実です。

しかも、給料から自動的に天引きされるため、自分で「納めている」という実感が持ちにくい構造になっています。この“見えにくさ”こそが、多くの人が税負担の重さを実感しづらい理由の一つです。

なぜこれほど引かれるのか。

まず、所得税と住民税で最大43%が課され、さらに社会保険料も収入に比例して上昇します
たとえば、年収1000万円の会社員の場合、所得税と住民税で約140万円、社会保険料で約155万円、合わせて約295万円が天引きされます。
結果、手取りはおよそ700万円台。
これが、多くの高所得サラリーマンの“リアル”です。

さらに厳しいのは、サラリーマンには経費がほとんど認められないという点です。
自営業者のように柔軟な節税ができないため、「控除を活用する」「非課税の仕組みを使う」という意識が欠かせません。同じ年収でも、これを知っているかどうかで手取り額に大きな差が生まれます。

皆さんは、毎月の給与明細をしっかり見ていますか?
社会保険料の欄を改めて見て、「思ったより高い…」と感じたら、それがまさに税金対策を始めるサインです。

サラリーマンの節税入門|課税所得を減らして手取りを増やす方法

サラリーマンの節税入門|課税所得を減らして手取りを増やす方法
節税の基本は、「課税所得を減らす」ことにあります。
税金は「年収」そのものに課されているわけではなく、控除などを差し引いた後の金額=課税所得に対して課税されます。この課税所得をいかに小さくできるかが、節税の鍵です。

「課税所得」と聞くと難しそうですが、ここを意識できるかどうかで税金の支払い額が大きく変わるのです。
課税される所得
上の図の通り、収入から経費や控除を引いて、最終的に課税される所得が決まる流れです。
会社員の場合、自営業者の「経費」にあたるのが給与所得控除です。これは「みなし経費」のようなもので、誰でも自動的に差し引かれます。

さらにそこから、医療費控除・生命保険料控除・扶養控除など、自分で申告できる所得控除を引いた残りが「課税所得」となります。

つまり、 控除を活用して課税所得を減らすことが、サラリーマンにとっての最も現実的な節税策なのです。

課税所得を減らす方法には、大きく2つあります。
チェック控除を使う方法
保険料控除や住宅ローン控除など、所得から差し引ける金額を増やします。
チェック給与所得以外で赤字を作る方法
たとえば、不動産投資や太陽光発電投資で減価償却費や利息を計上し、赤字を出すことで給与所得と損益通算が可能になります。これにより、課税所得を圧縮することができます。

税率と節税効果の目安

次の表は“所得税の速算表”と呼ばれるものです。
所得税の速算表
課税所得に応じて税率が上がる「所得税の速算表」を見ると、課税所得900万円超で33%、1800万円超で40%、4000万円超で45%が適用されます。
住民税10%も加わるため、年収1000万円前後の方は合計43%の税率となるケースが多いです。

たとえば、課税所得を1万円減らすと約4,300円の節税、10万円減らせば約4万3,000円の税負担を減らせる計算になります。
支出を減らすのと同じ効果があり、税率が高いほどその効果も大きくなります。

サラリーマンができる節税7選

サラリーマンができる節税7選

@生命保険料・地震保険料控除

まずは、控除の基本である生命保険料控除・地震保険料控除です。
生命保険料控除・地震保険料控除
この制度では、以下の3種類を組み合わせて、年間最大12万円まで所得控除が可能です(所得税ベース)。

  • 生命保険料控除
  • 介護医療保険料控除
  • 個人年金保険料控除

ただし、所得税では8万円、住民税では5.6万円を超える保険料を支払っても、それ以上の控除は適用されません。控除の上限を超えた分は反映されないため、注意が必要です。

また、令和7年度の税制改正(令和8年分適用見込み)では、23歳未満の扶養親族がいる世帯に限り、一般生命保険料控除の上限が4万円から6万円に拡大される案があります。
ただし、控除の合計枠(現行12万円)は据え置かれる見込みのため、すでにフル活用している世帯への影響は限定的です。

大切なのは、必要な保障を備えた保険を活用し、忘れずに申告することです。
せっかく支払っている保険料は、権利としてしっかり活用しましょう。

ただし節税を目的に不要な保険に加入しても、控除額より保険料の方が高くなれば意味がありません。保険はリスクに備える安心のためのもの。節税はその付随効果として活用するのが基本です。

A医療費控除・セルフメディケーション税制

次にご紹介するのは、医療費控除セルフメディケーション税制です。
狙って節税することは難しいですが、日頃から準備しておけば、結果的に節税につなげられる制度です。
医療費控除
医療費控除は、1年間に支払った医療費が10万円を超えた場合に、その超えた部分が控除対象です。例えば年間で15万円払った場合、差額の5万円が控除対象になります。
本人だけでなく、配偶者や子どもなど家族全員分を合算可能です。

ただし、高額療養費や保険の入院給付金など、保険で補填された金額は控除対象から差し引きます。
つまり、“自己負担した正味の医療費”だけが控除対象となります。

医療費控除の対象は、病院代や治療費だけではありません。
  • 処方薬
  • 通院時の公共交通機関の交通費
  • 対象市販薬

これらも含まれるため、レシートを保管する習慣が非常に重要です。
「あとでまとめて計算しよう」では間に合わないこともあるため、日頃から医療関係の支出を整理しておきましょう。

領収書の準備を習慣化し、医療費が10万円を超えたら確定申告を忘れずに。
体のケアをしながら、税金のケアも同時に行うことが、賢い共働き世帯の節税術です。
セルフメディケーション税制
セルフメディケーション税制は、ドラッグストアなどで購入できる特定のスイッチOTC医薬品を年間12,000円以上購入した場合に使える控除制度です。
医療費控除とどちらか一方しか選べないため、どちらが有利か確認して申告する必要があります。

共働き世帯の場合、 所得が高い方で申告すると節税効果が大きくなります。
例えば、課税所得に対する税率が43%の方が、医療費控除で10万円控除を受けられると、約4万3千円の節税になります。

B 住宅ローン控除(税額控除)

続いてご紹介するのは、住宅ローン控除です。
その名のとおり、住宅ローンを組んだ方が利用できる税額控除制度で、ポイントは所得控除ではなく、支払う税金そのものから直接差し引ける点にあります。
住宅ローン控除
【住宅ローン控除の仕組み】
住宅ローン控除では年末時点のローン残高の0.7%を、最長13年間にわたり所得税や住民税から控除できます。

控除上限は住宅の性能や家族構成により異なります。
たとえば、長期優良住宅やZEH水準の省エネ住宅を購入した子育て世帯の場合、ローン残高の上限は5,000万円。

計算すると、
5,000万円 × 0.7% = 最大35万円/年

13年間で合計 455万円の税額控除が受けられます。

【制度の対象と注意点】
 • 控除対象は合計所得金額2,000万円以下の方まで。
 • 税額控除なので、所得税率の高低に関係なく控除額は同じ。
 • 節税目的で住宅を購入する制度ではなく、住宅取得を支援する政策である点を理解しておくことが大切です。

C 扶養控除・配偶者控除(子・親)

次にご紹介するのは、意外と見落とされがちな扶養控除です。子どもや親を扶養に入れること
扶養控除
【子どもの扶養控除】
 • 税法上、16歳以上の子どもが対象
 • 控除額:38万円
 • 大学生・専門学校生も、確定申告や年末調整で申告を忘れずに

【親の扶養控除】
 • 親の合計所得が58万円以下(年金だけの場合は65歳以上で年間収入168万円以下)
 • 生活援助の実態(仕送りなど)がある場合、税法上の扶養として認められる
 • 控除額:38万円(70歳以上で同居なら58万円)
 • 仕送りの記録を残すことが大切

よく質問されるのが、税法上の扶養と社会保険上の扶養の違いです。税法上の扶養は、先ほどの合計所得金額58万円以下で仕送りなど実態があればOKです。

一方、社会保険上の扶養はもう少し厳しく、親の年収が130万円未満で、かつ半分以下の収入で、別居の場合は仕送り額が親の収入を上回っている必要があります。

税法上の扶養と社会保険上の扶養は別概念だということを覚えておいてください。

D 借上社宅制度の活用

次にご紹介するのは、意外と知られていない借上社宅制度です。
会社が社員の代わりに家を借り、その家を社員に貸す仕組みで、住宅手当よりも手取りが増える可能性があります。

【住宅手当と借上社宅の違い】
 • 住宅手当:会社からお金をもらう → 給与扱いで課税対象
   例:家賃15万円、住宅手当3万円
   → 見た目の負担は12万円でも、所得税・住民税・社会保険料で手取りはさらに減る
 • 借上社宅:会社が物件契約 → 社員は会社に一部支払い
   例:会社が15万円で契約、社員は12万円負担
   → 所得税・住民税・社会保険料は課税されない分、手取りは増える

同じ家に住んで、同じ家賃を払っているのに、手取りが増えるというのはちょっと不思議ですよね。

会社に制度があることが前提ですが、借上社宅制度は“同じ家に住みながら課税を減らす”ことができる数少ない方法です。 給与明細の“住宅手当”を一度見直して、会社に確認してみてください。

E 不動産投資による損益通算

「不動産投資=節税」とよく言われますが、実際は少しニュアンスが違います。
大切なのは、節税目的で始めるのではなく、投資の結果として節税になるという考え方です。
不動産所得
【不動産投資の基本的な仕組み】
不動産投資では、家賃収入から経費を差し引いたものが「不動産所得」になります。

計算式:
家賃収入 − 経費(減価償却・ローン利息・管理費など)=不動産所得

 • ここで帳簿上赤字になった場合、給与所得と損益通算が可能
 • 他の所得と相殺できるため、課税所得を数十万〜数百万円単位で減らせることがあります

注意ポイント
 1. 節税目的だけで買うのはNG
   節税はあくまで“副産物”。投資としての価値や出口戦略(売却時利益)を考えましょう。
 2. 物件選びが命
  ・ 立地や賃貸需要をしっかりチェック
  ・ ワンルームマンションと一棟アパートでリスクと手間が異なる
 3. 建物比率にも注目
  ・ 建物部分が多いほど減価償却できる割合が増え、節税効果が高くなる
 4. キャッシュフローは赤字になるケースが多い
  ・ フルローンで購入する場合、手元資金はあまり減らさずに投資可能
  ・ 期待リターンだけで見るなら株式投資の方が高い場合もある

“物件の選定、立地、建物比率”を見誤ると、節税どころか損失にもなりかねません。節税はおまけ、投資としての価値を第一に考えましょう。

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詳細情報

F 太陽光投資などその他の節税商品

ここまで紹介した節税策よりも、やや身近ではない節税としてよく話題に上がるのが、太陽光投資やオペレーティングリースなどの節税商品です。ただし、これらは仕組みを理解せずに始めるとリスクが大きいので注意が必要です。

1. 太陽光投資の仕組み
 • 太陽光発電設備などの固定資産を購入すると、減価償却費を計上でき、課税所得を一時的に下げられます。
 • 初年度に大きな減価償却費を計上することで、所得税や住民税の節税効果が出る場合があります。

⚠️ 注意点
 • 税務上は、単なる節税目的では損益通算が認められません
 • 事業性や継続性が認められることが前提です。

2. 富裕層向けのオペレーティングリースなど
 • ヘリコプターやマリンジェットなどのリースも、減価償却で所得を圧縮する仕組みがあります。
 • ただし、数千万円〜億単位の資金が必要で、一般的な共働き世帯向けではありません。

太陽光投資も、その他の節税商品も、“投資ありきの節税”であることを忘れてはいけません。税制変更のリスクなどもあり、 節税効果が出ても、投資として赤字なら意味がありません。
あくまで“節税は結果であり目的ではない”という視点を持ちましょう。

やってはいけない節税

やってはいけない節税
節税は家計を守る上で大切な知識ですが、誤った方法で行うと「脱税」に近い行為になってしまうこともあります。
ここでは、共働き家庭に多い“やってはいけない節税”の典型例を整理します。

【副業】赤字で損益通算はできない?

SNSなどで「副業をすれば税金が戻る」といった情報を見かけることがあります。しかし実際には、多くの副業は「雑所得」扱いとなり、給与所得(本業)と損益通算できません

「事業所得」として認められるには、継続性・収益性・事業としての実態が必要です。数カ月のブログ運営や不定期のハンドメイド販売では、事業とみなされないケースがほとんどです。

【確定申告】「指摘されなかった=大丈夫」は誤り

「確定申告しても税務署に何も言われなかったから問題ない」という考え方は危険です。それはたまたま見逃されているだけの可能性があります。
税務調査で否認されれば、追徴課税のリスクも。節税は「見逃される前提」ではなく、「法の範囲内で正しく行うこと」が重要です。

【経済合理性のない節税商材】「節税できます!」の言葉に要注意

近年、「節税になります」とうたう投資商品や保険が増えています。しかし、節税効果があっても投資として損をするなら本末転倒です。
判断基準は「税金が減るか」ではなく、「資産が増えるか」。節税目的だけで投資を決めるのは避けましょう。

【ふるさと納税】節税だと誤解

ふるさと納税は「節税」と思われがちですが、実際には住民税の前払い+返礼品付きの制度です。控除を受けられるだけで、税金が“減る”わけではありません。
制度の目的を理解したうえで、上手に活用することが大切です。


節税はルールを理解して賢く使う知恵です。家計に安心をもたらすためにも、「正しい節税」を学び、リスクのない方法で資産を守りましょう。

サラリーマンの手取りを増やす方法のまとめ

サラリーマンの手取りを増やす方法のまとめ
本記事の内容をまとめると、サラリーマンの節税には次のような方法があります。
Check
生命保険料控除・地震保険料控除
Check
医療費控除・セルフメディケーション税制
Check
住宅ローン控除
Check
扶養控除
Check
借上社宅制度
Check
不動産投資による損益通算
Check
その他の節税商品(富裕層向け)
税金をコントロールする人は、お金の流れを理解している人です。“仕方ない”と諦めるか、“制度を味方にするか”で、あなたの10年後の手取りが変わります。
使える制度は賢く活用しましょう!

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節税対策:お得な制度を活用しよう!
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