S&P500・オルカンだけで大丈夫?新NISAの暴落を乗り切る3ステップ投資戦略

2026年7月24日
執筆者:土屋 ごう
S&P500・オルカンだけで大丈夫?新NISAの暴落を乗り切る3ステップ投資戦略
「新NISAではS&P500やオルカン(全世界株式)を買っておけば安心」「あとはほったらかしでOK」と思っていませんか?
確かに長期の積立投資は資産形成の王道です。しかし、S&P500やオルカンに集中投資しているだけでは、将来の大暴落で資産が大きく減少するリスクがあります。
この記事では、新NISAでS&P500やオルカンに投資している人が、大暴落を乗り越えながら老後資金を増やしていくための3ステップ投資戦略を解説します。新NISA時代に必要な「暴落に強い投資戦略」を見ていきましょう。

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STEP1:積立停止は絶対NG!暴落を大ボーナスに変える「ドルコスト平均法」の極意

STEP1:積立停止は絶対NG!暴落を大ボーナスに変える「ドルコスト平均法」の極意
新NISAでS&P500やオルカン(全世界株式)に投資しているなら、暴落が来ても積立投資を止めてはいけません
なぜなら、 積立投資の最大の武器である「ドルコスト平均法」の効果が最も発揮されるのが、株価が大きく下落している局面だからです。

最近は米国株の好調が続き、「このままずっと上がり続けるのでは?」と思っている方も多いかもしれません。しかし、株式市場には必ず上昇と下落のサイクルがあります。実際、リーマンショックやコロナショックのような大暴落は過去にも何度も発生してきました。今後もS&P500やオルカンが大きく下落する可能性は十分あります。

もし暴落が起きたらどうなるでしょうか。
1929年の世界大恐慌では、アメリカ株は約90%も下落しました。仮に1000万円を投資していた場合、一時的には100万円程度まで減ってしまう計算です。さらに、大恐慌の直前に一括投資していた場合、元本を回復するまで約25年かかったとされています。

一方で、毎月決まった金額を積み立てるドルコスト平均法を続けていた場合はどうだったのでしょうか。過去のデータでは、積立投資を継続していた人は約3年9か月で元本を回復できたとされています。
なぜこれほど差が生まれたのでしょうか。

理由はシンプルです。
ドルコスト平均法では、毎月同じ金額を投資します。そのため、株価が高い時には少なく、株価が安い時には多くの口数を自動的に購入できます

つまり、暴落時は投資信託を安く大量に買える絶好のタイミングなのです。

多くの人は暴落すると怖くなって積立を止めてしまいます。しかし、本来は逆です。これから何十年も資産形成を続ける人にとって、暴落は資産を安く仕込めるチャンスでもあります。
明日、大暴落のニュースが流れたとしても、自動積立の設定だけは解除しないでください。暴落時に積立を続けられる人と止めてしまう人では、10年後、20年後の資産額に大きな差が生まれます。
新NISAで長期の資産形成を成功させるために、まず覚えておいてほしいことは一つです。

暴落しても積立だけは絶対に止めない
これが暴落を乗り越えるための最初のルールです。

STEP2:資産1000万円の壁!暴落時の値下がりを抑える「外国債券」という選択肢

STEP2:資産1000万円の壁!暴落時の値下がりを抑える「外国債券」という選択肢
STEP2は、資産が大きくなってきたら株式だけでなく外国債券も組み合わせることです。
新NISAでS&P500やオルカンへの積立を続けていると、やがて資産は1000万円、2000万円と大きく成長していきます。
しかし、資産が大きくなるほど暴落時のダメージも大きくなります。

例えば資産2000万円の時にリーマンショック級の暴落が発生し、株価が50%下落したらどうなるでしょうか。資産は一時的に1000万円まで減少します。理論上は「長期投資だから気にしない」が正解です。しかし実際には、多くの人が大きな含み損に耐えられず、途中で売却してしまいます。
だからこそ、資産形成が進んだ段階では「いかに増やすか」だけでなく、「いかに大きく減らさないか」も重要になります。

そこで有効なのが債券です。債券は株式と異なる値動きをするため、暴落時のクッションとして機能します。
実際、私たちの年金を運用しているGPIFも株式100%では運用していません。国内株式、外国株式、国内債券、外国債券を組み合わせることで、長期的なリターンを確保しながらリスクを抑えています。株式だけに集中投資するよりも、債券を組み合わせた方が資産全体の値動きは安定しやすくなるのです。

私は 目安として資産1000万円程度を超えたら、株式の一部を売却し、外国債券を組み入れることをおすすめしています

ここで私がおすすめしているのが、債券の投資信託ではなく、国債や社債を直接購入する「生債券」です。
生債券には満期があります。そのため、発行体が破綻しない限り、満期まで保有すれば額面金額が戻ってきます

また、購入時点で利息や満期時の受取額がある程度確定しているため、暴落時でも安心感があります。もちろん、1つの国や企業に集中するのではなく、格付けの高い債券へ分散投資することが大切です。
資産形成の前半は株式中心で成長を狙う資産が大きくなったら債券を組み合わせて守りを固める
この考え方が、大暴落の中でも資産を守りながら増やしていくための重要なポイントです。

STEP3:定額売却の罠を回避!一生お金に困らない究極の「自分年金ハイブリッド戦略」

STEP3:定額売却の罠を回避!一生お金に困らない究極の「自分年金ハイブリッド戦略」
STEP3は、老後の資産取り崩しを事前に設計することです。

新NISAや資産運用は「増やすこと」に注目されがちですが、本当に大切なのは老後にどう使うかです。せっかく2000万円、3000万円と資産を築いても、取り崩し方を間違えると想像以上に早くお金が減ってしまうことがあります。

例えば2000万円を現金で保有し、毎月10万円ずつ取り崩した場合、約16年で底をつきます。一方で、年3.5%程度で運用を続けながら取り崩せば、資産寿命は約25年まで延ばせる可能性があります。そのため、老後も使わないお金は運用を続けながら少しずつ取り崩していくことが重要です。

では、具体的にどう取り崩せばいいのでしょうか。
まず多くの人が思いつくのが、毎月決まった金額を受け取る「定額売却」です。家計管理がしやすいというメリットがありますが、大きな欠点があります。それは暴落時に資産を売りすぎてしまうことです。株価が半分になった場合でも、同じ金額を受け取るためには2倍の口数を売却しなければなりません。これでは安値で資産を手放すことになり、資産寿命を縮める原因になります。

そこで注目されるのが「 定率売却」です。例えば毎年4%など一定割合だけを売却する方法です。資産が減れば売却額も自動的に減るため、暴落時の売りすぎを防ぐことができます。ただし、定率売却にも欠点があります。相場によって受取額が変動するため、生活費の管理が難しくなってしまうのです。

そこで私がおすすめしているのが、「自分年金ハイブリッド戦略」です。仕組みはシンプルです。
株式からは定率売却を行い、暴落時の売りすぎを防ぐ。一方で、外国債券から得られる利息を定額の収入源として活用する。この2つを組み合わせます。

株式は資産を成長させるためのアクセル。債券は生活を支えるクッション。役割を分けて考えることで、資産寿命を延ばしながら毎月の収入も安定させやすくなります。暴落時でも債券からの利息収入が生活費の一部を支えてくれるため、慌てて株式を売却する必要がありません。そして長期的には株式の成長によって資産全体の価値を維持しやすくなります。

老後のお金の不安を減らすためには、資産を増やす戦略だけでなく、取り崩す戦略まで考えておくことが大切です。資産形成のゴールはお金を貯めることではありません。築いた資産を上手に使いながら、安心して老後を楽しむことです。

新NISAの暴落は「準備」で乗り越えられる

新NISAの暴落は「準備」で乗り越えられる
新NISAでS&P500やオルカンに投資していると、「もし大暴落が来たらどうしよう」と不安になることもあるでしょう。しかし、暴落そのものを予測することはできなくても、暴落への備えは今日からできます。今回お伝えした3つのSTEPをもう一度おさらいしましょう。
チェックSTEP1:ドルコスト平均法で積立を絶対に止めない
株価が下がった時こそ多くの口数を購入できるため、怖くなって積立を停止してはいけません。新NISAを活用した長期投資では、「積立を続けること」が何より重要です。
チェックSTEP2:資産1000万円の壁を超えたら外国債券を組み合わせる
資産が大きくなるほど、暴落時のダメージも大きくなります。株式と債券を組み合わせて資産配分を見直し、大きな損失を防ぐ仕組みを作っておくことが大切です。
チェックSTEP3:老後の取り崩し戦略まで設計しておく
株式は定率売却、債券は利息収入を活用するなど、自分年金ハイブリッド戦略を取り入れることで、老後資金を長持ちさせながら生活の安定も確保できます。
暴落は誰にも避けられません。しかし、正しい投資戦略を知っていれば、暴落は資産形成の失敗ではなく、将来の資産を育てるチャンスになります。次の暴落が来た時に慌てないためにも、ぜひ今日から「積立・債券・取り崩し」の3つを意識して、新NISAを活用した長期の資産形成に取り組んでみてください。

債券の選び方や購入方法、資産配分や取り崩し額の決め方など、資産運用には悩みがつきものです。わからないことや不安なことがあれば、こちらのお問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。
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