ChatGPTにお金の悩み相談はしてもいい?FPがお答えします!
2025年8月1日
執筆者:土屋 ごう
執筆者:土屋 ごう

Google検索の代わりにChatGPTを使う人が増えてきました。何でもていねいに答えてくれるChatGPTを、検索ツールとしてだけでなく、ちょっとした相談相手として利用する人もいるようです。
それなら、ChatGPTにお金の悩み相談をしてもよいものなのでしょうか。
わたしも日頃ChatGPTを利用していますが、少し注意が必要だと感じます。
本記事では、ChatGPTの特徴を整理したうえで、FPの観点からChatGPTへのお金の悩み相談の注意点をお伝えします。
それなら、ChatGPTにお金の悩み相談をしてもよいものなのでしょうか。
わたしも日頃ChatGPTを利用していますが、少し注意が必要だと感じます。
本記事では、ChatGPTの特徴を整理したうえで、FPの観点からChatGPTへのお金の悩み相談の注意点をお伝えします。

まずは、ChatGPTが得意とすることを整理していきましょう。おもに4つあります。
わたしはChatGPTを「
ちょっと情報は古いが、とても優秀なまとめサイト」だと捉えています。
ChatGPTはWeb上の膨大な文章を学習しており、一般的なライフハックや、専門性の高くない知識の提供を得意としているためです。たとえば「節約のコツ」「投資にはどんな種類があるのか」など、広く一般的なテーマかつ個別の複雑な事情や価値観が絡まない質問は、AIが回答しやすい内容だといえます。
ChatGPTはWeb上の膨大な文章を学習しており、一般的なライフハックや、専門性の高くない知識の提供を得意としているためです。たとえば「節約のコツ」「投資にはどんな種類があるのか」など、広く一般的なテーマかつ個別の複雑な事情や価値観が絡まない質問は、AIが回答しやすい内容だといえます。
ChatGPTは文章の要約や翻訳、執筆も上手です。以前は日本語の表現にやや不自然さがありましたが、2025年7月現在では自然な日本語で回答できるようになっています。
このため、複雑な文章を簡潔に要約してもらう、外国語の文章の翻訳などでは優れた処理をしてくれます。
また、状況に応じた文章の執筆も、完璧とはいえないまでもある程度のレベルで可能です。レポートやプレゼン資料の下書きや、ビジネスメールの文案作成にも役立つでしょう。
このため、複雑な文章を簡潔に要約してもらう、外国語の文章の翻訳などでは優れた処理をしてくれます。
また、状況に応じた文章の執筆も、完璧とはいえないまでもある程度のレベルで可能です。レポートやプレゼン資料の下書きや、ビジネスメールの文案作成にも役立つでしょう。
「言葉にならないモヤモヤを抱えていたが、友人に話を聞いてもらったらクリアになった」という経験はありませんか?
ChatGPTは「よい聞き役となってくれる友人 」の役割も期待できます。ChatGPTはユーザーの質問やつぶやきに対応した問い返しや、関連情報の提供をしてくれるためです。
漠然とした不安・ちょっとした愚痴を話して頭を整理したいとき、手元の材料から新しいアイデアを生み出したいときには、よい聞き役・壁打ち相手となってくれるでしょう。
ChatGPTは「よい聞き役となってくれる友人 」の役割も期待できます。ChatGPTはユーザーの質問やつぶやきに対応した問い返しや、関連情報の提供をしてくれるためです。
漠然とした不安・ちょっとした愚痴を話して頭を整理したいとき、手元の材料から新しいアイデアを生み出したいときには、よい聞き役・壁打ち相手となってくれるでしょう。
何より、ChatGPTは24時間365日いつでも対応してくれます。
スマートフォンアプリも提供されており、電車での移動中やちょっとした待ち時間、夜遅い時間帯など、人に連絡しづらいタイミングやスキマ時間でも気軽に使えます。
スマートフォンアプリも提供されており、電車での移動中やちょっとした待ち時間、夜遅い時間帯など、人に連絡しづらいタイミングやスキマ時間でも気軽に使えます。

このようにChatGPTは対話が得意な便利なツールですが、苦手なことがある点も忘れてはいけません。ChatGPTが苦手なことも、おもに4つあります。
ChatGPTは、Web上の膨大な文章を学習して、回答となる文章を生成しています。しかしその学習内容は「最新の情報」ではありません。
ですから、法改正や新制度、ニュース性の高い情報を要する質問には、適切な対応が難しいといえます。
たとえば、無料プランで使えるChatGPT-4.1 miniの学習データは、2024年6月時点までにとどまっています。(2025年7月現在)
つまり、それ以降に変更された制度や新しく報道された内容については正確な情報を反映できないおそれがあり、信頼できる回答は期待しないほうがよいでしょう。
ですから、法改正や新制度、ニュース性の高い情報を要する質問には、適切な対応が難しいといえます。
たとえば、無料プランで使えるChatGPT-4.1 miniの学習データは、2024年6月時点までにとどまっています。(2025年7月現在)
つまり、それ以降に変更された制度や新しく報道された内容については正確な情報を反映できないおそれがあり、信頼できる回答は期待しないほうがよいでしょう。
ChatGPTはあくまでAIです。人間のように、その人の性格や気持ちに寄り添った判断はできません。ChatGPTの回答は親身に感じられますが、実施には過去の文章パターンをもとに、もっとも自然とされる言い回しや回答を組み合わせているだけです。ユーザーの気持ちを察してくれているわけでも、言葉の本質的な意味を理解しているわけでもありません。
例として「ボーナスは貯めるべき?使ってもいい?」「何に投資すべきか?」といった質問に対しては、選択肢やそれぞれのメリット・デメリットの紹介ならできます。
しかし、「どちらがよいか」「あなたにはどれが合っているか」といった最終的な答えは提示できません。
なぜなら、こうした問いには絶対的な正解がなく、 意思決定にはその人自身の価値観が大きく影響するからです。感情や「文脈」の理解が難しいChatGPTにとっては、対応が難しい内容といえます。
例として「ボーナスは貯めるべき?使ってもいい?」「何に投資すべきか?」といった質問に対しては、選択肢やそれぞれのメリット・デメリットの紹介ならできます。
しかし、「どちらがよいか」「あなたにはどれが合っているか」といった最終的な答えは提示できません。
なぜなら、こうした問いには絶対的な正解がなく、 意思決定にはその人自身の価値観が大きく影響するからです。感情や「文脈」の理解が難しいChatGPTにとっては、対応が難しい内容といえます。
個別の複雑な条件の考慮が必要な質問への回答も、ChatGPTにとっては難易度の高いタスクです。
具体的には、年収や資産の状況、家族構成、過去の意思決定など、複雑で多くの条件を踏まえたうえで「もっとも適した選択肢」を提案することなどがあげられます。
たとえ正確で詳細な情報を入力したとしても、先述のとおりAIは人間のように個人の感情や文脈を深く読み取ることはできません。
会話のキャッチボールが成立しているようにみえるため厄介ですが、個人的には、こうした質問に対しては回答の精度が著しく落ちるように感じます。的外れな回答や、誤った情報が返ってくるケースも多いため、注意しましょう。
具体的には、年収や資産の状況、家族構成、過去の意思決定など、複雑で多くの条件を踏まえたうえで「もっとも適した選択肢」を提案することなどがあげられます。
たとえ正確で詳細な情報を入力したとしても、先述のとおりAIは人間のように個人の感情や文脈を深く読み取ることはできません。
会話のキャッチボールが成立しているようにみえるため厄介ですが、個人的には、こうした質問に対しては回答の精度が著しく落ちるように感じます。的外れな回答や、誤った情報が返ってくるケースも多いため、注意しましょう。
ChatGPTは、あたかも正しい情報であるかのように自信たっぷりに誤った回答を出力しがちです。これは、ChatGPTが単語や文章の並びの出現確率にもとづき、確率的にもっとも自然だと計算された回答を生成しているためです。
情報の出典や根拠があいまいでも、もっともらしいロジックで話を組み立てるため、ユーザーにとっては非常に説得力があるように見えてしまいます。
「参照元のURLを教えて」と頼めばURLを返してくれますが、実在しないページや、的外れなページであることも珍しくありません。
ChatGPTが提示する情報は、必ずしも公的機関や学術論文など信頼できる一次情報が参照されているとは限らず、信頼性にはクエスチョンマークがつきます。
そもそも、Web上に存在する文章にも誤情報が含まれています。ChatGPTはWeb上の文章をもとに学習している以上、間違えた回答を出力してしまうのも当然といえるでしょう。
ChatGPTの回答が信頼できるかどうか見極めるには、自分自身で官公庁やシンクタンクの公式サイト、論文などの一次情報にあたって裏取りをする必要があります。
情報の出典や根拠があいまいでも、もっともらしいロジックで話を組み立てるため、ユーザーにとっては非常に説得力があるように見えてしまいます。
「参照元のURLを教えて」と頼めばURLを返してくれますが、実在しないページや、的外れなページであることも珍しくありません。
ChatGPTが提示する情報は、必ずしも公的機関や学術論文など信頼できる一次情報が参照されているとは限らず、信頼性にはクエスチョンマークがつきます。
そもそも、Web上に存在する文章にも誤情報が含まれています。ChatGPTはWeb上の文章をもとに学習している以上、間違えた回答を出力してしまうのも当然といえるでしょう。
ChatGPTの回答が信頼できるかどうか見極めるには、自分自身で官公庁やシンクタンクの公式サイト、論文などの一次情報にあたって裏取りをする必要があります。

結論からいうと、ChatGPTは「ちょっとした相談相手」としてはとても便利で優秀です。ただし、お金に関する相談は注意が必要です。
もう少しくわしくいうと、「お金」という専門性が高く、わたしたちの人生や生活に大きな影響を与えかねない悩みについては、ChatGPTを頼るべきではありません。
その理由は大きく3つあります。
まず、ChatGPTの回答は最新情報を反映しているわけではないためです。ChatGPTの学習時点以降におこなわれた法改正や新制度の施行、直近の経済トレンドへの対応は難しく、金融関係のトピックとはあまり相性がよくありません。
次に、そもそもChatGPTの回答は間違っていることも多いからです。
Web上にある膨大な情報を、ものの数秒〜数十秒でリサーチしてまとめてくれる点はたしかに便利です。しかしWebにある情報そのものが誤っている、信頼性に欠けていれば、その情報を学習しているChatGPTの回答も当然ながら間違ったものとなってしまいます。
最後に、ChatGPTは適切に回答できない質問に対しても、理路整然と「それらしい」文章を生成できてしまうためです。これがもっとも厄介といっても過言ではありません。
お金に関する知識の乏しいユーザーなら、ChatGPTの間違いにも気づけないでしょう。もしChatGPTの誤った回答を鵜呑みにして失敗しても、ChatGPTは責任をとってくれません。
こうした理由から、 金融リテラシーに自信がないのなら、ChatGPTにお金に関する深刻な悩みの相談をしてもあまり意味がないといえます。
もしお金に関する相談をしたいなら、「節約の方法を教えて」「積立投資って何?」など、一般的な知識を問うようなライトな内容にとどめておくことをおすすめします。
もう少しくわしくいうと、「お金」という専門性が高く、わたしたちの人生や生活に大きな影響を与えかねない悩みについては、ChatGPTを頼るべきではありません。
その理由は大きく3つあります。
まず、ChatGPTの回答は最新情報を反映しているわけではないためです。ChatGPTの学習時点以降におこなわれた法改正や新制度の施行、直近の経済トレンドへの対応は難しく、金融関係のトピックとはあまり相性がよくありません。
次に、そもそもChatGPTの回答は間違っていることも多いからです。
Web上にある膨大な情報を、ものの数秒〜数十秒でリサーチしてまとめてくれる点はたしかに便利です。しかしWebにある情報そのものが誤っている、信頼性に欠けていれば、その情報を学習しているChatGPTの回答も当然ながら間違ったものとなってしまいます。
最後に、ChatGPTは適切に回答できない質問に対しても、理路整然と「それらしい」文章を生成できてしまうためです。これがもっとも厄介といっても過言ではありません。
お金に関する知識の乏しいユーザーなら、ChatGPTの間違いにも気づけないでしょう。もしChatGPTの誤った回答を鵜呑みにして失敗しても、ChatGPTは責任をとってくれません。
こうした理由から、 金融リテラシーに自信がないのなら、ChatGPTにお金に関する深刻な悩みの相談をしてもあまり意味がないといえます。
もしお金に関する相談をしたいなら、「節約の方法を教えて」「積立投資って何?」など、一般的な知識を問うようなライトな内容にとどめておくことをおすすめします。

最後に、本記事の要点を簡単に振り返りましょう。
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お金の相談はなかなか人間相手にはしづらいものです。その点では、AIであるChatGPTは気軽に相談できる存在に思えます。
今後改善されていくと考えられますが、現状では誤った回答の出力も多く、その誤りに気づける知識を持っていなければ、相談相手として十分とはいえません。
もしお金に関する悩みがあるなら、専門家であるFPを頼ってみませんか。
FPはお金の悩みだけでなく、ご希望や理想もうかがったうえで、最適な解決策を提示する「家計のプロフェッショナル」です。
もちろん当所でも相談を受け付けておりますので、下のバナーまたはこちらのお問い合わせフォームから、お気軽にお問い合わせください。
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今後改善されていくと考えられますが、現状では誤った回答の出力も多く、その誤りに気づける知識を持っていなければ、相談相手として十分とはいえません。
もしお金に関する悩みがあるなら、専門家であるFPを頼ってみませんか。
FPはお金の悩みだけでなく、ご希望や理想もうかがったうえで、最適な解決策を提示する「家計のプロフェッショナル」です。
もちろん当所でも相談を受け付けておりますので、下のバナーまたはこちらのお問い合わせフォームから、お気軽にお問い合わせください。
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