習い事を始める?いくらかける?大学進学まで見据えたお金の管理を!

入学や進学の季節から少し経ち、生活環境が変化したお子さんたちも次第に学校やクラスの環境にも慣れ、あらたに習い事を始める余裕が出てきた頃かもしれません。

さて新しい習い事を始めるとしたら一体何を基準に習い事を選びますか?

習い事は、時間もお金もかかることだけに慎重に選びたいと考えているけれど、選び方に悩むという親御さんも多いでしょう。

そこで本記事では子どもが楽しく通える習い事の探し方をご紹介するとともに、
他の人が習い事にかけている平均費用や、習い事にお金をかけている時期の違いをご紹介し、お子さんの将来の教育費までを考えるきっかけになればと思います。

習い事の選び方

習い事の選ぶときはなにより子どもが楽しんで続けられることが大切ですよね。

ここでは、さまざまな角度から習い事の選び方を4つご紹介していきます。
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子どもが好きなこと、何に興味があるかを見極める
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きっかけは仲良しが通っている習い事や口コミ
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通える範囲にある教室に複数見学に行く
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無料体験を最大限に活用する

子どもが好きなこと、何に興味があるかを見極める

習い事を決める際、子どもの好きなことや興味のある分野を見極めることが大切です。

「好きこそものの上手なれ」という言葉があるように、子どもは好きなことが見つかると熱中して取り組むことができます。

もしかすると、親が習わせたいと思っている分野とは違ったことに関心があるかもしれません。しかし、まずは子どもの興味に目を向けて伸ばしてあげることが大切です。

熱中できるほど好きなことなら、習い事も楽しく通うことができるでしょう。幼少期で培った分野は本人の自信や自己肯定感につながり、大人になってからも良い影響をもたらしてくれるものです。

お子さんの好きなことや興味のある分野に関心を持ち、より多くの体験をさせてあげることで、熱中できるものを見つけてあげることができるようになりますので、ぜひ色んな分野に挑戦してみましょう。

きっかけは仲良しが通っている習い事や口コミ

なかには、まだ好きなことや興味がある分野が明確でないお子さんも多くいるかもしれません。また、興味はあるけれど一人で始める勇気がない場合も。

そんな時は、仲良しのお友達が通っている習い事や口コミが参考になります。親は事前に習い事の様子などの情報を教えてもらうことができ、子どもは仲良しの子がいることで安心して習い事を始めることができるでしょう。

仲良しのお友達が通っている習い事がない場合は、ママ友やネットでの口コミが良い習い事を探してみるのも一つです。

しかし、仲良しの友達がいるというだけの理由で選んでしまうと、その子が辞めた時に一緒に辞めたいと言いだす可能性もありますので、やはりお友達の通っている習い事の中でも本人の興味が持てる分野を選びたいところです。

通える範囲にある教室に複数見学に行く

習い事の分野を絞ったら、家の近くにある教室を探してみましょう。
定期的に通うことになるので、子どもが通いやすい範囲に教室があると良いでしょう。

また、友だちの評価や口コミ評価が高くても、自分の子どもに合っているかどうかは教室まで足を運んでみないとわからないものです。

教室の良し悪しを比較するためにも複数の教室に見学へ行くことがおすすめです。見学に行って教室の雰囲気を見てみましょう。

見学する際に確認しておきたい項目を以下にまとめています。
チェック通うのが苦にならない距離にあるか
チェックどんな子が通っているか
チェック先生と子どもの相性
チェック先生の指導方針について
チェック教室のルール
チェック教室の雰囲気は子どもの性格に合っているか
内気な性格の子であれば、話をよく聞いてくれる先生や少人数の教室が合う子が多いのではないでしょうか。一方で活発な子であれば、大人数でわいわいした雰囲気が合っているかもしれません。

好きな雰囲気は、子どもの性格によって異なるため実際の教室へお子さんと一緒に足を運び、楽しく通えそうか判断することも習い事を決める上で大切なステップです。

無料体験を最大限に活用する

習い事を無料で体験できる教室も多くあります。

見学に行って良さそうな教室は積極的に無料体験へ申し込み、最大限に活用しましょう。

実際に体験してみることで、お子さんが楽しんで学べる環境かどうかが分かるようになります。

周りの子どもに馴染めそうか、楽しく取り組めているかなど、お子さんの性格をよく知るご両親だからこそ判断できることもありますので、体験している姿をチェックすることも大切です。

しかし、親が良い場所だと思っても子どもが乗り気でなければ身に入りません。体験後は、習い事を始めるか親子間でよく話し合って決めましょう。

お子さんが「親が勝手に決めた」と感じている習い事は長続きしないことが多いですが、「自分で習い事を選んだ」という意識があると習い事への集中力が高まります。

習い事を決める最後の決定権は、お子さんに与えてあげましょう。

子どもの習い事は1度始めると、親の一存でやめることはなかなか難しい

はじめにしっかりと見極めて習い事を決めた場合でも、数ヶ月〜数年経つと、「通っている意味が感じられない(スキルが伸びていない)」「思った以上にお金がかかる」といった理由から、そろそろ辞めさせたいと考えるケースもあるでしょう。
お子さん自身のやる気があまりないのに、友達と会えることが楽しくて惰性で習い事を続けている場合もよくあります。

しかし、習い事は一度始めると、親の一存だけではすぐに辞めることは難しいものです。

そんな中、子どもの意思と関係なく親の都合で習い事を辞めさせてしまうと、納得できず、場合によっては、他の習い事もやる気が出なくなってしまう可能性も考えられます。

習い事を辞めたほうが良いと考える理由をきちんと伝えてあげましょう。辞める際も親子で話し合いを行い、子どもが納得した上で辞めることが大切です。遊ぶ時間が減ってしまうから、他の習い事に力を入れるため、など具体的に話してあげられたらいいですね。

もしも辞めることに納得しない場合は「他の教室へ変える」「別の習い事を提案する」「放課後友達と遊べる時間を作る」など、子どもが納得する形をつくってあげましょう。

子育て世帯は子どもの習い事にいつ、いくらかけているか?

さてここまでは習い事が子どもの可能性を広げてくれることや習い事の選び方についてご紹介してきました。

習い事を出来る限りたくさん経験させてあげたいのが親心。
でも続けていくうちに子どもの遊ぶ時間が減ってしまったり、送迎の負担を感じたり、金銭面で少し苦しかったり。。。と感じることもありますね。
習い事を始める前も始めた後も、ときおり親子で確認してほしいのです。その習い事は今、本当に必要ですか?

また現実的な話になってしまいますが、お子さんの大学進学までを考えると教育資金は計画的に貯金していく必要があります。
ここからはマネープランをもとに子どもの習い事について考えてみましょう。


子どもの習い事にかかる金額は各年齢によって大きく異なります。

一般的には、受験世代で学習塾費用がかかる小学校6年生と中学3年生が最も多い支出額になります。

平成30年に文部科学省が公立または私立の幼稚園から高等学校に通わせている保護者を対象に行った調査「平成30年度子どもの学習費調査」の「学校外活動費(習い事や学習塾代を含む費用)」に関するデータを見てみましょう。

子育て世帯が子どもの習い事にかけている年間の費用は以下の通り。

【学校外活動費の平均年間費用】
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引用元:文部科学省「平成30年度子どもの学習費調査」(https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_02.pdf

学校外の活動費にかける年間費用は、幼稚園では私立が公立の約2倍、小学校では私立が公立の約3倍と大きな差が出ています。

さらに学年別に見てみると、私立では小学6年生の860,871円。公立では中学校3年生の408,187円が最多でした。
その他の学年ごとの平均費用は以下の表をご覧ください。

【各学年ごとの学校外活動費の平均年間費用】
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引用元:文部科学省「学校外活動費」(https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_03.pdf

公立に通っている子どもは中学3年生の高校受験時が最も高い費用をかけており、私立に通っている子どもは小学校6年生の中学受験時に最も多くの費用をかけていることが分かります。

※子どもの習い事の費用目安や習い事の決め方はこちらの記事でも詳しく解説されています。合わせてご確認ください。

世帯年収による習い事費用の違いは?

次に世帯年収による習い事の金額の違いについて年収400万円未満の家庭と年収1200万円の家庭の違いを比較してみました。

【年収400万円未満の家庭】
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【年収1,200万円以上の家庭】
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引用元:文部科学省「平成30年度子どもの学習費調査」(https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_03.pdf

上記データから年収400万円未満の家庭と年収1200万円の家庭、それぞれの家庭で占める習い事の割合を表にまとめています。

【各世帯年収から習い事が占める割合】
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※小数第二位以下は四捨五入切り捨て

家計に占める教育費の割合を比較してみると、年収400万円以下の家庭における私立小学校が習い事を占める割合が最も多く、年収の約4.8%でした。

一方で1200万円以上の家庭でも私立小学校に通う世帯が習い事に占める割合最も多かったですがその割合は3.0%と、教育費に占める割合は収入が低い家庭の方が高い割合であるという結果になりました。

収入が比較的低い家庭でも、教育費は聖域化しており、家計に占める教育費の割合が高くなっています。

一般家庭で教育費用として占める割合は、5〜10%ほどがベストだと言われています。10%を超えると、教育費が生活費を圧迫してしまう可能性があるので気をつけましょう。

大学進学のための費用まで考えたマネープランを

お子さんの大学進学までにかかる教育費の総額までしっかりと計算している家庭は少ないかもしれません。

しかし、これまでの統計からも子どもの教育費に多くの費用がかかっていることが分かります。

たとえば、幼稚園から高校まですべて公立で進学しておるお子さんの習い事にかかる平均費用は約300万円。一方ですべて私立のお子さんの場合は、約613万円でした。
※文部科学省「学校外活動費」(https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_03.pdf

さらに、ここから学費や大学進学費用、仕送りなどの教育費用が別途かかってくることを考えておく必要があります。

習い事を決める際には、将来にかかる費用まで見据えたマネープランを立てることが大切です。

教育費の「かけ時」と「貯め時」のバランスを考える

一般的に最も教育費として多くの費用がかかる時期は、大学です。

しかし習い事として考えると、最も教育費がかかる「かけ時」は中学3年生や高校3年生の受験シーズンでしょう。

夏期講習や冬期講習、場合によっては家庭教師や個別塾が必要になるかもしれません。お子さんが希望する志望校に合格するためであれば、出費がかさんでも親としてできるだけのことをしておきたいと思うはずです。

そんな時「事前に教育費を貯めておけばよかった」と後悔しないように、教育費の「かけ時」と「貯め時」を知り、どこに重点をおくかバランスを考えておきましょう。

教育費の「貯め時」は幼稚園・小学校までの期間です。特に小学校入学までの5年間は、教育費として大きなお金がかかることはないでしょう。この期間は、将来にかかる教育資金として多めに貯金しておくことをおすすめします。

教育費として目指す貯金額を決めるには、最終的な大学進学時の学費から逆算して計算するのが良いでしょう。

国立大学と私立大学それぞれの費用相場はこちら。
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引用元:文部科学省「令和元年度 私立大学等入学者に係る初年度学生納付金 平均額(定員1人当たり)の調査結果について」(https://www.mext.go.jp/content/20201225-mxt_sigakujo-000011866_1.pdf

国立大学を目指す場合と医歯学部を目指す場合では、学費になんと約6倍もの差がありました。

お子さんがどんな分野を目指したいか、あるいは目指してほしいかによって親御さんが将来のために貯金すべき額も異なってきます。

目指したい進路は成長とともに変わってくることもありますが、教育費があまりかからない時期の「貯め時」には、効果的な資金運用方法も考えてしっかりと教育資金として貯金しておくことがとても大切になってきます。

まとめ

子どもの才能を伸ばす一つの手段として習い事があります。
お子さんが好きなことは何か?をよく観察し、それに沿った習い事を体験させてあげることで、お子さんの可能性をどんどん広げてあげられるようにしたいですね。

ただ、お子さんへの負担と金銭的な負担も考慮して、習い事は計画的に始めるようにしましょう。
教室に通わなくても、休日に親子で体験することができることや、友達と遊ぶ中で経験できることもたくさんありますね。

また将来どの道に進んだとしても教育資金の心配がないように、お子さんが成長する過程でかかる費用はできるだけ早い段階で計算し、どの時期にどのくらい習い事にお金をかけることができるかまでしっかりと把握しておくことが大切です。

お子さんの「好き」を最大限に伸ばしてあげて、将来的にもそれをバックアップしてあげられるような体制を親として作っておいてあげたいですね!
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