世帯年収700万円で4,000万円の住宅を購入する際に注意すべき5つのポイント |
都心まで1時間を切る地域で駅徒歩圏の住宅を購入しようと思うと、 どうしても価格は4000万円を超えてくる場合が多いです。 ちなみに首都圏の建売住宅の購入価格は3544.9万円で、 平均を上回ります。 ※住宅金融支援機構「フラット35利用者調査2014年度」より 年収700万円であれば、頭金は少なくてもローンは組めてしまう金額ですが、 様々な考えておくべきことがありますので、 ポイントをまとめました。 1.仕事〜今後の年収は増えますか? 300件以上の相談を受けて、その数だけ年収や今後の年収の想定をお聞きしていますが、 歩合色が濃い場合を除いて年収のパターンは大きく分けて3つあります。 @定年まで緩やかにに上がっていく A50〜55歳くらいまで上がり、よほど出世しない限りその後大きく下がる Bほぼ上がらない @上がっていく場合はいいですが、A途中で下がったり、Bほぼ上がらない場合は注意が必要です。 なぜなら、この後の話にもつながりますが、支出は確実に上がっていくからです。 その状況で今の生活費をベースにローンを組んでしまうと、 その後苦しくなることが見込まれます。 一般論ではなく、自分の場合で考えることが大切です。 2.出産〜奥様はこのペースで働けますか? 今共働きの方は注意が必要です。 共働きのつもりだったけど、子育てとの両立は大変で、 やっぱりやめる、という方も一定数います。 共働きではなくなると収入は激減します。 もし年収300万円の人が働くなった場合、 それが残り20年間だとすれば6000万円の収入減となります。 働き方を変えて、パートになり、130万円の収入になったとすれば、 年収300万円の時に比べて20年間で3400万円の収入減となります。 かなり大きく違ってきます。 今の感覚=共働きであることを前提で住宅を購入した場合は、 もう仕事を辞めるというライフスタイルの変更は厳しい、 ということになります。 しっかり考えた上での選択であればよいですが、 もう後戻りはできない、と覚悟をしなければいけません。 3.病気〜もし住宅ローン返済中に大病にかかったら? ちょっとした病気で入院したなどであれば大勢に影響はありませんが、 もし現役中にがんなど、大病に罹った場合、 収入が減ってしまうかもしれません。 確率としては、 40代までに男性ががんになる確率は0.9%(約100人に1人) 50代までに男性ががんになる確率は2%(約50人に1人)です。 ※2005年度がん統計より(上皮内がんを含む) 1年間で交通事故に遭う確率は0.9%なので、 多いような少ないような、微妙な数字ではありますが、 全く心配いらない数字ではありません。 よって、何らかの対策を考えておく必要があります。 配偶者の収入が上がる余地があれば、それ自体も対策ですし、 保険をかけておいたりするというのも対策です。 健康に気を付けて、健診などをしっかるりうけることが一番の対策ではありますが、 万一そのような状態になった場合は想定しておいた方がよいと思います。 4.教育〜子どもを大学に通わせることができるか? お子様がいる、もしくはこれから希望されている場合、 支出が増える要因として、教育費が挙げられます。 例えば東京都の大学進学率は65%です。 ※文部科学省「平成21年度学校基本調査」 このように多くの場合大学に進学し、授業料等を納めなければならず、 その間は以前よりも支出が増えますから、 大学進学に向けてお金を貯めなければならない、ということになります。 大学の初年度納入金は大体の場合100万円を超えます。 よって、将来このように支出が増える、ということを想定して、 住宅購入金額を考える必要があります。 5.老後〜年金だけで生活できますか? 老後にもらえる年金額は、現状のモデルプランで月23万円、 老後の支出は、総務省家計調査によると、 高齢無職夫婦世帯の支出は約27万円というデータがあります。 現状でも年金だけでは生活するのは難しい、と言えます。 また、今後の少子高齢化の影響を受け、 今後もっと年金財政は厳しくなり、もらえる額は減るかもしれません。 だから老後のお金は現役中にしっかりと貯めなければならない、 ということが言えます。 どのくらい老後までに貯められるかということも考慮して、 住宅購入の金額を考えないと将来苦しくなるかもしれません。 ポイントは以上となります。 結局はある一定の収入を家や教育費、生活費、老後などのイベントに どのように振り分けるか、という問題になります。 家は家、老後は老後と切り離して考えることはできません。 だから、将来にわたってかかるお金全体で考える必要があります。 この全体で考えるためのツールがライフプランシミュレーション、 ということになります。 (ライフプランシミュレーションについてはこちらのページをご参照ください。) 要するに、今後かかってくるお金も踏まえて、 住宅購入の予算を考えないといけない、ということです。 将来後悔することがないように、 ライフプランシミュレーションを作成するなりして、 考えていっていただければと思います。 お申込・お問合せはこちら メニュー・料金はこちら |