医療保険の入り方講座C〜ではどうしたらいいの?〜 |
3回にわたって、現状などを書いてきましたが、 今回が最後で、結論です。 では、前3回を踏まえたうえで、どうしたらいいかを考えていきましょう。 (1)医療保険に入るべきか入らないべきかを判断する。 そのために。 @資産の額を把握する。 現金や容易に換金できる資産(株や投資信託など)が数千万円あれば、 医療保険は不要と判断できるでしょう。 A今後の収支を把握する。 お子様が増えたり、教育費がかかるようになったり、家を買ったりと、 ライフステージの変化があれば、家計の収支も変わってきます。 未来を予測し、今後の預貯金額がどうなっていくかを考えて、 足りないようなら保険加入の検討価値はあると思います。 (もし増えていかないようであれば、保険以外でも改善策を検討したいところです) 基本は貯蓄を増やす方向で、医療費は対応したいものですが、 ここまで考えて将来的にも心許ない貯金額であれば、次のステップです。 (2)入る保険を検討する 端的に言えば、入る意味があって、できるだけ安いものを探すということです。 (当然と言えば当然です)それでできるだけ貯金に回したいものです。 @入院一日につきいくら必要? 入院1日当たり3000円、5000円、7000円、10000円など、 いろいろな種類があります。 医療保険の入り方Aで書いたように、高額療養費によって、 一般の所得の世帯は8万円+αで医療費の上限を迎えます。 しかし、月をまたいで入院した場合(例、15日に入院し翌月15日に退院など) の場合など、8万円+αを2カ月分なんてこともありえます。 (そもそも入院は短期化傾向なのですが・・・) 入院日額5000円あれば、5000円×30日=15万円で、 +手術で持ち出しはゼロにできると思われますので、 たとえ貯金ゼロの世帯でも日額5000円あれば十分でしょう。 A一入院の支払限度日数は何日必要? 医療保険の入り方@で書いたとおり、ほとんどの病気で、 1か月以内の入院で退院です。 最近の各社の主力商品は60日限度のものが多いようです。 30日や40日のもので契約できるものもあるようですが、 その他の条件で保険料が60日限度と大差ないなんてこともあります。 ここはあまり重視せず、 60日以内でいい、といった感じで把握しておいて、 できたら短縮するというスタンスでいいと思います。 B期間は、終身(一生涯)?定期(10年)? これは、入る家庭の貯蓄計画によりますが、 基本的には定期型でよいと思います。 なぜなら、貯蓄がしっかりしてきたところで解約したいので。 10年以上貯蓄がだめそうであれば終身型を選択してください。 C終身型にした場合の払い込み方法は終身(一生)?60歳まで? 60歳までにすると払い込み期間が短いために、保険料が高くなります。 何度も言っているように、医療の世界は日進月歩。 保険も進化していくので、もし、貯蓄の余裕のない家庭でも、 途中で解約することを覚悟しておいたほうがいいと思います。 そのために、より損が少ない70歳以降の払込終了か終身払いを選択してください。 D特約は? 不要です。 特にガン診断一時金などに保険をかけるくらいなら、 がんばって貯金に回しましょう。 先進医療特約も、使える可能性は極めて少ないですが、 もし月100円くらいならいいいかとも思います。 これらの条件で、探してみてください。 注意点は、特に医療保険だと、ネット生保が実はあまり安くないということと、 共済も余計なものがいろいろ付いていて、実は安くないということでしょうか。 時間をかけたり大変と感じるのであれば、 私に相談してください。 ほとんどの場合で成果をあげる自信があります。 最後に、貯金の方法ですが、 銀行口座(定期預金でも可)を作って、 不測の事態口座とでも名前をつけて、 給料やボーナスを保険料払ったつもりで積み立ててみてください。 同時に老後積み立てや、車購入資金積み立てとか、 名前を付けて積み立てることをおすすめします。 そうしなければならないわけではありませんが、 別々に積み立てた方がわかりやすいので、やりがいが生まれます。 別々に積み立てた方が、金額の増え方がそれぞれ少ないので、 「もっと増やさなければ!」という意識から、がんばれることが多いようです。 話はそれましたが、医療に対する備えの話に戻ります。 3,40代の人は、老後の資金に積み立てているものも、 不測の事態で使うのは可です。取り返しがつきますから。 だから、保険の要不要は老後+不測の事態口座の残高で、 判断されていいと思います。 医療に対する備えで 一番必要なのは換金が簡単な資産です。 それさえあれば、損する可能性が高い「医療保険」に入る必要がありませんから。 というのが結論です。 またまた長くなってしまいました。 わかりにくい点なども多々あると思います。 そんなときは気軽に質問してください。 わかるまで説明します・・・。 最後までお読みいただきありがとうございました! →@医療の現状を知る →A何もしなくても医療保険に加入している →B保険会社のマーケティング戦略に騙されるな |